80章 マイケル・ジャクソンを絶賛する、川口信也
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80章 マイケル・ジャクソンを絶賛する、川口信也
ゴールデンウィークの5月3日。
南からの風が吹く、暑いくらいの晴れた日曜日の正午ころ。
下北沢駅南口から歩いて5分の、ライブハウス EASY(イージー)のテーブルには、
川口信也と、クラッシュビートのリーダでもある森川純と、
信也の妹の利奈と信也の彼女の大沢詩織の、4人がくつろいでいる。
4人がけの四角いテーブルに、純と詩織、信也と利奈と、座っている。
「利奈ちゃん、いつでも、この店で、歌うたって、ライヴやっていただいて、いいんですから!」
森川純が、人なつっこそうな笑顔で、信也の横の利奈に、そういった。
利奈には、紳士で男らしさのある森川純が、兄の親友であることが嬉しかった。
ライブハウス、EASYは、着席で60人、スタンディングで90人の、モリカワの直営店である。
内装には自然の木を豊富に使い、椅子やテーブルやカウンターは、木目も美しい。
「ありがとうございます。純さん。でも、わたし、ギターの弾き語りも、習い始めたばかりなんです。
ですから、、ライヴなんて、まだまだ無理ですよぉ。歌うのは大好きなんですけどね。うふふ」
「あっはっは。大丈夫ですよ、利奈ちゃん。
あなたには、お兄さんと同じ才能があるはずなんですから。なぁ、しんちゃん、あっはっは」
「利奈は、おれに似て、歌うのは大好きで、確かに歌はうまいと思うよ。
魅力的なヴォーカルと、技術的にうまいヴォーカルとは違うわけでね。
内面的にいいものを持ってるんじゃないかなぁ、あっはは。
身内で、自画自賛して、兄妹して、ばかみたいだけど。あっはは」
「それでいいんですよ。自賛しなければ、何も始められないんだから、本当は。
ばかでも何でもないですよ。最近の日本人は、どうも、始める前に諦めてますよね。
なんでも、チャレンジすることに、第1に価値があるんですから。失敗したっていいんですよ。
失敗を恐れたり、諦めることのほうが、大きな間違いであって、損失ですよ」
「さすが、純ちゃん、森川誠社長と同じことを考えているんですね。あっはは」
「いやーあ、いつも、オヤジに言われていることが、頭の中にインプットされてしまって!
しんちゃんも、会社で聞き飽きていることだよね。あっはは」
「社長のチャレンジ精神の勧めは、おれも大賛成だから、純ちゃん。
チャレンジ精神が無くなったら、会社も、個人も、世の中も、
よい方向に発展するわけがないから絶対に」
「わたしも、日々の、チャレンジが大切だと思うわ、しんちゃん。・・・ね!利奈ちゃん!」
そういって、やさしく微笑む、森川純の隣の、詩織である。
「わたし
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