鎧武外伝 斬月編
不枯なる果実の守り女
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たあなたたちが、これほど強くなっていたのね』
イドゥンが片手剣を構え直した。彼女のまとう空気が変わった。明確な殺気に。
いざ、戦いが始まる――そんな時だった。
部屋の外から早い歩調の足音がした。
するとイドゥンは斜め後ろにふり向かないまま手をかざした。手の向こうに開いたのは、クラック。
イドゥンがクラックに飛び込むと、クラックはあっというまに閉じた。
「光実! 碧沙!」
ドアを乱暴に開けて貴虎が部屋に飛び込んで来た。
龍玄がロックシードを施錠し、変身を解いた。
「襲われたのか」
「うん。でも逃げられた」
「ごめんなさい、貴兄さん」
「お前が謝ることじゃない」
貴虎は碧沙の頭に手を置いた。
「光実。襲撃者の人相は見たか」
「いいや。変身してたから。ただ、誰かっていうのは分かったよ」
そこで貴虎は暗い顔をして俯いた。碧沙は反射的に、貴虎の手を両手で包んだ。
「その襲撃者というのは、もしかして――」
貴虎が口にした名前。碧沙は肯くしかできない我が身の無力さを悔いた。
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