暁 〜小説投稿サイト〜
少年少女の戦極時代・アフター
After6 作戦会議inガレージ

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 元チーム鎧武の拠点であるガレージにて、去年のインベス災害で沢芽市に残ったメンバーがほぼ全員集まっていた。

 先日、オーバーマインドを名乗るインベスと実際に戦った咲と戒斗、城乃内。
 人気ケーキ店“シャルモン”のオーナーの凰蓮。
 オーバーロードとある意味で最も密に交流した、光実(貴虎は来ないのかと尋ねると、ちょうど海外出張中だと教えてくれた)。
 元チームバロンのリーダーのザックと、ナンバー2のペコ。
 元チーム鎧武のチャッキー。

「戒斗さんと咲ちゃんの話と、先日の一件を合わせて分かった点は四つ」

 光実はガレージの黒板に書いた文に、青いチョークで〇をした。

「一つ。新しい敵、オーバーマインドが出現したこと。二つ。オーバーロードでもないただのインベスなのになぜか人間の姿になれて、人としての理性もあること。三つ。今までのインベスよりは多少頑丈だけど、倒す分には今までのやり方で問題ないこと。四つ。曽野村とサメインベスのオーバーマインド以外にもまだオーバーマインドがいる可能性があること」

 次に光実はチョークを赤いものに持ち替え、黒板の右半分に書いた文に〇をした。

「ではこのオーバーマインドに僕らがどう対処するかですが――1、倒す。2、説得する。3、地球から追い出す」
「はいはいしつもーん」
「はい、ペコくん」

 挙手したペコと、ペコをチョークでびしっと指す光実。学校の授業さながらである。

「3の地球から追い出すってどうやるんだ?」
「それなんだよ」

 光実は悩ましい表情で腕組みした。

「曽野村の言葉を信じるなら、オーバーマインドは地球外生命体。宇宙に追い返すのが一番いいんだろうけど、肝心の追い出す手段が僕らにはない。ダンデライナーはないし、ロケットなんてもってのほか。だから実質、1か2しか選択肢がない」

 チョークを置いた光実が場の全員を見渡した。

「人間らしい姿も知性もあるなら、人間として社会に溶け込むよう説得できる可能性はゼロじゃありません。ここに最大の実例がいますしね」

 バーカウンターのイスに座っていた戒斗は特に反応しなかった。

「ただ、サメインベスの男みたいに、嗜虐嗜好や危険思想の人間がインベス化したものがいないとも限りません。説得するなら充分な注意を。最優先はみんなの安全です。他のことは忘れても、これだけは覚えておいてください」

 次に光実の目は凰蓮、ザック、ペコ、チャッキーに向いた。

「アーマードライダーじゃない組は、オーバーマインドと会ったらまず逃げてください。絶対逃げてください。隠れてもいいです。そしてアーマードライダーの誰でもいいから連絡してください。応戦しようなんて考えないこと。いいですね?」
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