都外のアニメフェス No.10
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がかかる場所だった。秀人を始め、子分たちがきょろきょろと千夏を探す。秋葉原駅も見えてきた。秀人がある女性を見つけた。そもそも千夏の顔を見た人は秀人しかいない。
「あ、あの人!あの人です!」
「なに!おい、早く行け行け!」
路上駐車で一斉に数人の子分と秀人が出る。バタバタとした足音が、敏感な千夏の耳に入る。息を切らしながら振り向いてしまった。
「…秀人さん…?…え…わ、きゃあああ!!」
秀人は懸命に千夏に伝える。
「違うんです!千夏さん!助けに来たんです!」
「助けて!!…陽一さん!美咲さぁん!!」
依頼を受けてからおよそ2日と6時間が経過。今回の騒ぎを起こした主犯2名、他4名の逮捕、フェスの警備員の処分という結果に終わった。近藤千夏にもマスコミが寄り、悲惨な労働環境、千夏の立場が明らかとなった。美咲は数か所骨折、秀人も活躍しながらも、先程は足に銃弾を喰らう重症。さらにはフェス会場でも誘拐犯が女性客に邪魔だと罵り、暴行を加えていたことも判明。全国で話題となった。
「陽一…千夏さんは?」
「ショックが溜まって、体調悪くしちまった。隣にいる。」
「良かった…。」
陽一の表情はまだ暗かった。事件は収まったが、まだやることがある。
「美咲…、悪かった。俺のミスだな。」
美咲の方が笑顔になった。あまり見ない光景だった。
「依頼なんだから仕方ないって!助来てくれて本当に助かったしさ…。じゃあ、今日はステーキ食べたい!」
「ははっ…、分かったよ。」
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