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秋葉原総合警備
都外のアニメフェス No.9
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 ついに美咲にも恐怖が昇ってくる。手加減なく、横たわる美咲の腹を加減も無く踏みつけた。高く苦しい叫び声が響く。

『やばい…、負けそう…、てか、死にそう…、吐き気する…、まだ二十歳いってないのに…、いたっ…まだ踏んでくる…、やだよ…、死にたくないよ…、陽一のおかげで…、陽一…?陽一…。』

「ふぅ…、このぐらいにしとこ。千夏はどこだ?…答えられないか。」
 ようやく美咲から離れ、標的を千夏に向けようとした時だった。開いていたドアのラインより外に、息を切らしながらも堂々と立ちふさがる男が一人。
「お前は…確か…!!!」
 パイプ椅子をぶつけたように、再び吹き飛んだ。ケースのガラスが割れ、書類が散らばる。
「美咲、大丈夫か。…てめぇ、殺してやるよ。」


 驚異的な速さで、事務所に辿り着いた陽一。裏路地をすり抜けるだけでは間に合わない。強引な方法、あるいは軽犯罪でショートカットを実現させた。
「おい!秋葉原駅だ、さっさと行け!!」
「よ、陽一さん?!ちょっと…困ります!パトロール中ですよ!?」
「あぁ…?」
「はい。」
 サイレンを無理矢理鳴らし、東京を一気に駆けていき、事務所へ到着した。

「くそっ…お前があの警備員か…、っ!?」
 ゆっくりと起き上りながら、ようやく陽一を確認した途端、陽一の蹴りが飛び、またロッカーにめり込んだ。


 未だに渋滞に捕まっているヤクザの車。こちらも行動しようと準備をしていた。子分の数人が一人見逃さずに通りの歩行者を確認する。
「おい小僧…秀人だったか、近藤千夏ってどいつだ。」
「分からないですよ…、どうするつもりなんですか。」
「俺たちが確保してやるよ。」
「絶対やめた方が…。」
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