ファントム・バレット-girl's rondo-
第七十七話
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俺とリズの事態の深刻さの温度差と同じくらい、そのリズの答えは当たり前で的確だった。この倉庫は店で余った武器やら素材やら、かなり多用するところだが立地の関係上あまり広くはない。かと言って今からエギルの店に頼みに行くのも、法外の値段を請求されそうなものだ。
「スペースなくなったら捨てちゃうからね、あの刀身ない奴とか」
「あっ、あれはあれで……その、なんだ」
ガラクタである。そうじゃないにしてもドッキリ用のアイテムか、少なくとも役に立つものではない。
「だから、さ」
壁際で固まった俺の前を通り過ぎて一足先に出ると、リズは倉庫の入口でクルリと回転すると、俺の顔をのぞき込むように顔を近づける。一際目立つピンク色の髪の毛ではなく、彼女の頬にある小さなそばかすが見えるほどに。
その太陽のような笑顔の、愛おしい顔が近づいてきて――
「捨てられる前に、無事に帰ってきなさいよね!」
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