猟兵としての生き方
第4話 赤い星座
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来てくれなかったら負けていたかもな」
「俺とゼノが本気を出して足止め程度、流石は赤の戦鬼と言うべきか」
「あのオッサン、戦闘力だけなら団長や闘神とタメはれるんなやいか?」
西風の旅団の中でもトップの実力者である二人が足止めで精一杯だなんて信じられないよ、シグムント・オルランド……噂以上の猟兵らしい。
「そういや坊主、お前あの血染めのシャーリィと殺り合ったんだってな?」
「そうよリィン、それを聞いたとき私思わず倒れちゃいそうになったのよ」
「ご、ごめんなさい」
ガルシアにシャーリィとの戦いについて聞かれ姉さんが血相を変えて詰め寄ってくる。心配をかけてしまったので直に謝った。
「だがよく無事だったな」
「それがしばらく戦ってると赤い星座が撤退しだしてシャーリィも直に撤退しちゃったんだ」
「なるほど、あいつらは戦闘狂ではあるが猟兵の本分をキチンと理解してる奴らだ。必要のない戦闘はしない、まあ逆に言えば必要ならいくらでも戦闘するんだがな」
レオの質問に答えると団長が赤い星座について教えてくれた。確かに撤退も鮮やかだったし猟兵としての行動に無駄がない印象だった。
「しかしそれでも敵さんが撤退するまでボンは血染めのシャーリィ相手に持ちこたえたって訳やな、流石は団長の息子やで」
「本当に強い相手だったよ」
自分でもよく生き残れたと思う。シャーリィの強さは本物だった、僕より一歳年下なだけで戦闘力も状況分析も彼女が上だ。初めての相手にしてはベリーハードもいい所だろう。
(まあでも顔は可愛かったな……)
戦ってる時の印象は正に人食い虎だったが最初に会った時のシャーリィは年相応の無邪気な性格だった。実際あんな美少女とキスしちゃったんだよな……
「あら、どうしたのリィン、何だか顔が赤いけど?」
「な、何でもないよ!」
姉さんに声をかけられて正気に戻った。はあ、何考えてるんだろう。いくら可愛くても意気揚々と殺しにかかってくる女の子はゴメンだね、やっぱり女の子は可愛らしい子が一番だ。
こうして僕の初実戦は幕を閉じた。
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