暁 〜小説投稿サイト〜
歌集「春雪花」
30

[8]前話 [2]次話



 時 数え

  愛しき君と

   会えぬ間を

 思いて今日も

    花ぞ散りゆき



 時を数えては、彼を思って溜め息をつく。そして…会えない日々を思い、自分の虚しさにまた、深い溜め息をつく…。
 初夏の陽気になり、自分はこんなに虚しく生きているのに、桜は散って夏の支度を始めている…。

 時間とは…酷いものだと痛感する…。



 崩れ去れ

  想いし君と

   在れぬ世よ

 虚しわが身と

    朽ちて果てなむ



 彼と一緒になれない世界ならば、いっそのこと全て崩れ去ってしまえばいいのだ…。
 彼を愛してしまった愚かな私と共に、朽ち果てようじゃないか…。

 小説ならば…筆一つで変えられる未来があると言うのに…私にはない。
 彼に…愛されたい…それだけなのに。たった一つの願いも叶わない…世界とは残酷なものだ…。




[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ