4部分:第四章
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奴の脳味噌を食わされた奴以外はな」
「そうか、ならいいな」
クロはそれを聞いてまずは頷いた。
「じゃあ話をはじめるぜ」
「おう」
彼等は話をはじめた。それは人間語によるものであった。
「最近住職さんはどうしてる?」
クロはハムスターに尋ねた。
「今のところは大人しいよ」
ハムスターはクロにこう答えた。
「墓場は漁り続けてるけれどね」
「そうか、今は大人しいのか」
クロはそれを聞いてまずは頷いた。
「墓場を漁ってるってことはまたいらんことを覚えるんだろうけれどな」
「今のうちに何かしておくかい?」
シェパードが言ってきた。
「向こうに動きがないのならさ」
「いや、今は止めた方がいいぜ」
先程の烏がそのシェパードに言った。
「さっき住職さんのお寺の上通ったんだけれどな」
「ああ」
「警戒が半端じゃねえ。俺も同僚に襲われてえらい目に遭った」
「烏にか」
「他にも結構いたぜ、雀とかな」
「私の親戚かしら」
それを聞いた雀の中の一匹が困った顔を作る。
「かもな。あと下には犬とか猫もいたし。随分といたぜ」
「けれど数はこっちの方がずっと多いぜ」
シベリアン=ハスキーがここで言った。
「数で一気に押し切れば」
「相手を見てそれ言える?」
だがそれを柴犬が否定した。
「あの住職さんよ。今じゃライフルまで持ってるそうよ」
「ライフル」
それを聞いたスコティッシュ=ホールドが顔を青くさせた。
「そんなものまで持ってるの?」
「らしいわ。この前街で買ってたそうだし」
「それでも坊さんかよ」
「もう人間の脳味噌食べてる時点でまともな人間でもないわよ。だからそんなの持っていても平気なんでしょ」
「そんなものかね」
こっちに言わせればこうして動物が人間の言葉を話している方が不思議だよ、と晃は話を聞いて思っていたがそれは顔には出さなかった。そして黙ったまま話を聞いていた。
「ライフルか」
「どうすればいいかな、そんなもの持ってたら」
「当たると痛いよね」
「痛いどころか死ぬよ」
隼が皆に言った。
「下手しなくても」
「どうしようか、そんなのだと」
「困ったなあ」
「ライフルか」
晃はそれを聞いて呟いた。
「どうした、御主人」
クロはその言葉に反応して顔を晃に向けて来た。
「何か考えでもあるのかい?」
「いや、そのライフルだけれどね」
「ああ」
「どういったライフルかな。それによって違うんだけれど」
「散弾銃だったかな」
「散弾銃か」
それを聞いた晃の顔が微妙に変わった。
「まずいな」
「そんなにまずいのか」
「弾が広い範囲に飛び散るからね。すごく危ないよ」
「じゃあどうすれば」
「そうだね。まずはそれを何とかしないと」
彼は
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