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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン23 鉄砲水と太陽神(前)
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の王《キングミスト》!その攻撃力は、アドバンス召喚時にリリースしたモンスターの元々の攻撃力合計……!」

 バルバロスの攻撃力3000を取り込み、霧の王の剣がラーの全身から放たれる神の光を浴びて光を放つ。

 霧の王 攻4800

「く、ラー以上の攻撃力のモンスターを出してきたか。だが、クロス・ソウルのデメリットは……」
「その通り。これからバトルと洒落込みたいところだけどね、クロス・ソウルの発動ターンにバトルを行うことはできない。これで今はターンエンド」

 神と王が向かい合い、一歩も引かぬにらみ合いを続ける。さあ、来るならかかってこい。こっちの方が攻撃力は上なんだ、そう考えていると、切迫した声で会長が叫んだ。

「ユー、それは危険すぎる賭けデース。あのラー自身の効果は、プレイヤー自身のライフを1000支払うことでモンスター1体を破壊するゴッド・フェニックス!もしフランツがライフポイントを回復するカードを引いたら、ユーのそのモンスターではひとたまりもありまセーン!」
「えー!?そんな大事なことなんで今言うの!?まだ言わない方がマシですよンなもん!」

 ラーの効果が前提のデッキとしたら、当然そのコストとして必要なライフを確保するカードもフランツのデッキには入っているだろう。今、あっちのライフは900。もし101以上のライフを回復する手段を手に入れたら?あるいは、もうすでに手札に呼び込んでいたら?

「私の……」

 フランツが、ゆっくりとデッキに手をかける。あのドロー次第で、今後の命運が決まる。

「ターン!」

 カードを引いた瞬間、不気味な風が巻き起こった。この気迫、一体何をドローしたというんだか。

「……ふっ。カードを伏せ、ターンエンドだ。ラーは守備表示にしない、攻撃するならするがいい。お前にその覚悟があるならばな」

 清明 LP3000 手札:0
モンスター:霧の王(攻)
魔法・罠:バブル・ブリンガー

 フランツ LP900 手札:2
モンスター:ラーの翼神竜(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
場:神縛りの塚

 たった1枚の伏せカード。だけど、その1枚が怖い。一体、何を仕込んでいるんだろう。あのたった1枚だけが、攻撃をためらわせる抑止力になっている。カードを引く。引いたのはチャクチャルさん……駄目だ、これはただの事故だ。
 どうしよう、このターン攻撃をすべきか。サイクロンを引くまで粘るべきだろうか。それとも、あれはただのブラフでこっちが攻撃をためらうことこそが真の狙いなのだろうか。わからない。疑心暗鬼になり考えが袋小路に突入しかかった時、聞き覚えのある声がした。

「迷うなんてお前らしくないぜ、清明!」
「十代……」
「難しい顔してないで、もっとデュエルを楽しめよ。た
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