ターン23 鉄砲水と太陽神(前)
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た。と、そのとき不気味な太陽に動きがあった。一切の沈黙を保っていたそれが、なんとゆっくりだが確実にフランツの方へと動き出したのだ。
「今度はなんだってのさ、もう!」
「先ほども言っただろう、ラーは神の所有者が呼び出すのを待っていると。ラーは相手ターンの終了時に元々の持ち主つまり私の場へと帰ってくる。無論、先ほどの生贄は戻らないがな」
サッカーたちはリリースされ損ってことか。歯噛みして上を見るも、どうすることもできずに球体が移動するのを見ていた。
「そして、私のターン。球体形のさらなる効果を発動!このカードをリリースすることで、手札またはデッキからラーの翼神竜を攻守ともに4000ポイントにして、召喚条件を無視し特殊召喚する!今こそ目覚めよ、太陽神ラー!」
言葉とともに球体が開いていき、その中に眠っていた真の姿をあらわにしていく。球体に見えていたのは、その羽で全身をすっぽり覆っていたからだ。そこから出てきた姿こそが、今度こそ嘘偽りない神。
ラーの翼神竜 攻????→4000 守????→4000
「くっ……」
十代も、どこかで見たことあるのは間違いないんだけど思い出せない会長さんも言葉を失っている。その様子がよっぽどお気に召したのか、満足そうに笑いながらフランツが僕を指さした。
「ラーの翼神竜でダイレクトアタック!ゴッド・ブレイズ・キャノン!」
「ええい、ままよ!リバース発動、バブル・ブリンガーッ!」
神の吐き出す火炎を、足元から立ち上る泡の壁が真っ向から受け止める。レベル4以上のモンスターによるダイレクトアタックを禁止するカード、バブル・ブリンガー………本当に『神』にこのカードが効力を発揮するのかはわからない。だけど、同じ神であるチャクチャルさんやメタイオン先生には効く。なら、十分試す価値はある。
はたせるかな、無限にも思える時間の激突ののちに無限に湧き出る泡の壁はついに神の炎を弾き飛ばした。
「フン、まあいい。せっかく神を喚んだんだ、一撃で終わっては張り合いがないからな。カードを1枚伏せ、これでターン終了だ」
清明 LP4000 手札:0
モンスター:なし
魔法・罠:バブル・ブリンガー
フランツ LP2900 手札:3
モンスター:ラーの翼神竜(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
「僕のターン、ドロー!」
フランツのデッキは神を召喚し、そのパワーで押し切るタイプのデッキ……だとすれば、当然神の攻撃を通すためにこちらの伏せカードを破壊するカードもたくさん入っているだろう。だとすれば、このバブル・ブリンガーにも過信はできない。
だけど、信じればデッキは必ず応えてくれる。だからお願い、僕のデッキ!
「……よし、来た!魔法カード、貪欲な壺を発動!墓地のモ
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