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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン23 鉄砲水と太陽神(前)
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とえコピーカードだって、お前はあのラーの翼神竜を相手にしてるんだぜ?そんなの、見てるだけでワクワクするぜ!」

 そうか、うん。どうやら僕も、ここのところ物事を難しく考える癖が染みついていたらしい。もっと肩の力を抜いて、気楽にいけばいい。闇のゲーム?負ければ危ない?上等じゃないか、それだって。デュエルは本来楽しむものなんだから、それができれば後悔はない。神のカード……世界広しといえど、これを相手にしたことがあるデュエリストは数少ない。光栄じゃないか、そんな中に僕が入るなんて。

「センキュー十代、もう迷わないよ。霧の王でラーの翼神竜に攻撃!神を切り裂け、ミスト・ストラングル!」

 吹っ切れた僕の顔を見て満足そうに頷き、霧の王が飛んだ。ラーよりも高く飛び上がってからの太陽を背にしての大上段の一撃が、偽物の太陽神を両断する。

 霧の王 攻4800→ラーの翼神竜 攻4000(破壊)
 フランツ LP900→100

「やった、神を倒した!」
「グレイト!さあフランツ、墓地から特殊召喚できないラーを失った今、あなたに勝ち筋は残されていないはずデース。大人しくサレンダーしなサイ」

 ラーの姿が消えていき、会長が地面にうずくまったフランツのもとにつかつかと近づいていく。だがその歩みが、急に止まった。それも無理はない、フランツの全身からいきなり得体のしれない黒い影が噴き出てその体をすっぽり覆い尽くしたのだから。
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