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産女
1部分:第一章
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その大垣に入るとだ。すぐにそこの長老が来て彼に対して言ってきた。
「ようこそ、これはこれは」
「話は聞いているが」
「左様ですか」
 長老は見上げながら言ってきた。朔太郎は大柄である。小柄な老人と比べて四分の一は余計に大きい。それに体格全体がまるで違う。筋肉質でありしかもがっしりとした顔をしている。豪傑そのものの容貌である。
 その顔を見てだ。長老はまた言ってきた。
「それでは。夜です」
「夜か」
「その女は夜に出て来ます」
 こう言うのである。
「夜の川辺に出て来ます」
「夜にな」
「はい、夜遅くに出て来てです」
 長老の話は続く。

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