マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0953話
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も譲歩も一切しない。
「ほう? 俺に何かするつもりか? ならばここで後顧の憂いは絶っておいた方がいいのかもしれないな。……どう思う?」
「くっ! ……ピニャ! 取りあえず今日のところはこれで済ませてやる! だが帝国が他国に膝を屈するような真似をするのは絶対に許さんぞ!」
そう言い捨て、こちらの返事を聞く必要もないと去って行く。
いや、寧ろ返事を聞くのを恐れたのか?
ともあれ、騒動の原因だったゾルザルがいなくなり、周囲はどこかほっとした雰囲気に包まれる。
もっとも、その雰囲気を発しているのは殆どがメイドや執事といった、ピニャの使用人達だが。
シャドウミラーの面々や高畑に限っては、俺の実力を知っているだけに寧ろゾルザルに対して何もせずに追い出したのを不満そうにしている。……特にアウルが。
気持ちは分かるが、一応、仮にも帝国の皇子なのだ。ここで実際に怪我をさせたりすれば、こちらの目的でもある停戦交渉に関して面倒事が起きるだろうに。
当然あのまま引き下がらなければ、話は別だっただろうが。
そんな俺達とは別に、違う意味で安堵の息を吐いているのはここの主でもあるピニャ。
ゾルザル本人を庇っていたのが不意にならなくて安堵しているといったところだろう。
深く溜息を吐いた後、こちらに向かって頭を下げてくる。
「兄上が失礼をした。だが、もうこのような事は起こさせないので、ゆっくりと楽しんでいって欲しい」
頭を下げるピニャに、ゾルザルに目を付けられたシェリル自身が特に気にしていないという事もあり、結局その場はそのまま流されたのだった。
もっとも、レオンは口元に計算通りだと言いたげな笑みが浮かんでいたのだが。
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