第24話 猫の剣士、火の将軍と対峙する
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
近づき、刀を振るソウジ
「ふん!」
それでもユージーンはソウジの攻撃を耐え抜き、ソウジの刀を腕ごと掴み、動きを止めた隙にユージーンは剣を上から振り下ろす
「な!?」
「せい!!」
「っ!?くそっ!!」
ソウジは蹴りで何とかユージーンに掴まっていた自分の腕を解放させ、彼の剣を避ける事に成功する
「ほう…やるな貴様。今の方法でやられたプレイヤーはたいがい俺の剣に斬られるんだがな」
「生憎、君みたいな戦い方をする男は君が初めてじゃないんでね…すぐに頭が冷静になったよ」
「なるほど…まぁ今のは戦術の鬼才といわれた土方歳三の戦い方を参考にしただけだがな」
「…………なんだって?」
予想外の人物の名前を聞かされ、ソウジの全身から怒りのオーラが滲み始めた。それに気付いていないのか、ユージーンは話を続け、ついに言ってはいけない言葉を口にする
「ん?その反応を見る限り…もしや貴様、土方歳三のファンか?」
―――プツン…ッ―――
そこから先はもはや地獄だった。怒りで我を失ったソウジは剣先が乱れるかと思えば逆に鋭さは増し、何度もユージーンの鎧の隙間に連撃を浴びせる。
「ぐぅっ!?がぁっ!!」
「……………………………………………」
ダメージを受け続け、苦悶の表情を晒すユージーンに対して無言無表情で攻め続けるソウジ。現在彼の奮闘ぶりに敵どころか味方の方からも恐怖の表情が浮かんでいた
ソウジの攻撃の隙を狙い、反撃を試みるユージーンだが、アッサリとソウジにかわされ、すれ違い様に片腕を斬り落とされ、斬られた腕を一瞬だけ呆然と眺めていたユージーンだったが、斬られたと理解できた瞬間、彼の悲鳴が蝶の谷全体に響いた
「っ!?ぐあああああぁぁぁぁっ!!!」
ユージーンの僅かな隙を突いて生前からソウジが得意としていた“三段突き”をユージーンに狙いを付けて鎧ごと貫いた
「ぐおおおおおおお!?」
悲鳴を上げるユージーン。貫かれながらも、なんとかスペルをつぶやき火炎魔法でソウジを吹き飛ばす。だが爆発に吹き飛ばされてもソウジは突っ込み、再び三段突き…しかも単発ではなく、何度も突きの連撃を叩き込む。
そして
「せやああああああああ!」
トドメの一撃を刀に乗せて、ユージーンの首を貫いた。
そして、ユージーンのHPは底を尽き、巨大なエンドフレイムを巻き上げ、彼のアバターは燃え崩れた
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ