第3話
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
…、猪々子のが大剣『斬山刀』斗詩のは大槌『金光鉄槌』だな、二つとも袁家に忠を誓い生涯を全うした将軍の得物だ。彼ら亡き後は重すぎて使い手が現れずここに保管されていたがな…」
「おおっ!、ならアタイ等にぴったりじゃんか、なっ斗詩!!」
「もう、文ちゃんは…しょうがないなぁ…」
そっけない言葉とは裏腹に斗詩も満更ではない感じで笑っている。小回りの利く得物では無いのだが問題無さそうだ。
「それにしてもこれだけの武器がある中でその名前が出てくるなんて…、さすがです!」
「う、うむこの袁本初にかかればこのくらいは造作も無い!」
「うぉー、麗覇様かっけぇ!最初会った時はアタイと同類だと思ってたよー」
「ぶっ、文ちゃん!!」
「そうであろう、そうであろうフハハハハハ!」
実は二人の武器の名と詳細を言えたのにはからくりがあった。 武の鍛練を始めた頃から袁紹はたびたびこの武器庫の中で数々の武器を鑑賞しており、その中でも一際目立つ二つの武器が気になり、目録を通して名前と詳細を知っていただけであったが―――
あまりに瞳を輝かしながら尊敬の眼差しを向けてくる猪々子に対し(斗詩は何故か慌てていた)いまさら本当のことが言えず。誤魔化すように高笑いするのだった…
こうして二人にとってその日は、生涯仕えることになる主と愛用する得物の両方を得た忘れられない日となり、以来三人でその日を記念日と称し祝い続けることとなる―――。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ