マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0952話
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も忘れぬように」
ピニャの言葉にメイドや執事といった者達が頭を下げる。
それを満足そうに見渡すと、そのまま数人の供をつれたまま去って行った。
「……さぁ、皆様。こちらへどうぞ。歓迎の準備は整っているとの事ですから」
ピニャを見送ったボーゼスがメイドに目配せをすると、すぐに納得したメイドが俺達を引き連れてピニャの屋敷の中を進んでいく。
やがて到着したのは、30畳程の広さを持つ部屋。
帝国の皇女の部屋としては狭いが、それでもこの人数が寛ぐ分には全く問題ないだろう。
いや、寧ろこれ以上に広い部屋で10人に満たない俺達が食事をしているというのは、色々な意味で寂しいものがある。
メイドとか執事を入れれば相応の人数にはなるんだろうが、その辺をきちんと教育されているメイド達が主人の客と一緒に食事をする筈もないしな。
ともあれ、そういう事で俺達はピニャが用意してくれた料理に舌鼓を打っていた……のだが。
いやまぁ、確かにこの世界は色々と文明的に遅れているのは事実だし、輸送の観念とかも同様なのだろう。その結果、料理の類が発達しないというのも分かる。
あるいは、従属国の反乱が相次いでいる影響で材料不足という事もあるのかもしれない。
つまり、何が言いたいのかというと……ぶっちゃけ、料理が美味くないのだ。
勿論不味いと言い切れる程の味じゃない。だが、決して美味い訳でもない。
それでもアウル辺りが妙な事を口に出さないのは、一応この場での重要性を理解している為だろう。
もしもここでアウルの口から不味いなんて言葉がでようものなら、再びコーネリア辺りに色々と特訓して貰う事になっていた筈だ。
「……ん?」
そんな、美味いとは言えない料理を食いつつも話をしていた、その時。不意に廊下を力強く……というより、乱暴に歩いてくる足音が聞こえてくる。
何だ? ピニャが戻ってきたにしては随分と早いが。いや、この足音から考えるとピニャじゃないな。男だ。
食事をしていた面々の中でも、高畑やムウ辺りは近づいてくる足音に気が付いたのだろう。扉の方へと目を向け……
次の瞬間、乱暴に扉が蹴り開けられ、1人の男が入ってくる。
「ピニャ、貴様何を考えている!」
そう告げた男は、傲慢そうな顔をしながらも、どこかピニャに似た雰囲気を持っていた。
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