暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0952話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「お、見えてきたな」

 イタリカを出発してから数時間。さすがにアルヌスの丘からイタリカまでとは距離が違い、帝都まではそれなりに時間が掛かった。
 以前に来た時はサラマンダーで空中から見ただけだったが、こうして地上から見るとやっぱりそれなりに大きいな。
 勿論ホワイトスターとかとは比べるべくもない大きさだし、麻帆良や陽光と比べても……ん? こうして考えるとそれ程大きくない。
 ただ、城壁の類があるようなファンタジー系の都市というのは初めて見るから、多少感慨深くてもしょうがない。
 ネギま世界の魔法界もファンタジー系ではあったけど、飛空艇とかそういうのがあった為にどこか完全なファンタジーって気がしなかったんだよな。
 そういう意味では、この門世界は純粋なファンタジー世界だと言ってもいいだろう。
 そして、帝都程の巨大な都市であれば当然そこに向かっている商人や旅人の数も多いが、当然そのような連中は俺達が乗っているエアカーのバスに視線が釘付けだ。
 色々な意味で目立っているな。
 だが、そんな目立っている状態も帝都へと続く入り口でようやく終わる。
 いや、正確には始まるといった方がいいのか? ともあれ、入り口に到着したところでボーゼスがバスから降り、こちらを警戒して槍を構えている兵隊達と向き合う。

「下がりなさい。私はボーゼス・コ・パレスティー。パレスティー侯爵家の者で、ピニャ様の騎士団の所属です。この乗り物に乗っているのは、ピニャ様が自ら招待されたお客人の方々。この方達に対する無礼は、即ちピニャ様に対する無礼と知りなさい!」

 その一言がどれ程の効果を持っていたのかは、次の瞬間にはっきりと兵士達の態度によって示される。
 兵士の指揮官と思しき者が慌てて周囲の兵士達に命じて槍を下ろさせたのだ。
 この場合、有効だったのはピニャの名前か、あるいはパレスティー侯爵家とやらの家の力か。
 ともあれ、無駄に争う必要がなくなったのは良かった事だろう。面倒事が起きれば、当然俺達の正体が色々と広まるのは確実であり、そうなればシャドウミラーを含む異世界間連合軍に対して思うところのある貴族とかが何か行動を起こすだろうし。
 こっちが今回の一時的な停戦の交渉を受け入れた理由の1つに、あくまでも帝国側の問題でこの戦争が続いていると内外に示すという目的がある。
 それだけを考えれば、寧ろトラブルは起きた方がいいのだが……他にも幾つもやるべき事がある以上、トラブルが起きるにしてもここで、というのは色々と不味い。
 そんな俺の心配を払拭するかの如く兵士達は大人しく引き下がり、ボーゼスが再びバスへと乗り込んでくる。

「これからピニャ様の別邸に案内しますので、そちらまでお願いします。会談が行われている間は、皆様そこで寝起きして貰いますので」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ