第十六話
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眼球に現れる三つ巴の模様。
「ほう、本当のようだな。しかしそれが用件ではあるまい?」
さすが当主、鋭い!
「はい。この写輪眼に更に上があるとすれば?」
「な!?」
そりゃ驚くか。
なんせ写輪眼は有名だがその上があるとは知らないだろうから。
「名を万華鏡写輪眼と申します。宜しければお見せしますが」
「白眼!」
当主も白眼を発動させて身構える。
当然だ、写輪眼のコピーは有名だが、その上の能力は未知数なのだから。
「当主に危害を加えるつもりはございません。許可をいただけますか?」
「よい」
「万華鏡写輪眼」
すると三つ巴のマークが中心により万華鏡写輪眼が発動する。
「ほう、それが」
「はい。能力までは言えませんが」
「そうか、それでそれを私に打ち明けてどうしようと言うのだ」
俺は万華鏡写輪眼を閉じ普通の眼に戻った瞳で当主を見つめる。
「万華鏡写輪眼は開眼と同時に失明に向かいます」
「な!?」
俺の告白に驚いている当主。
同じ瞳術主体の忍者にとって失明は致命的だ。
「もちろんそれを解決する方法があります」
「つまりその方法に協力して欲しいと?」
「はい」
「因みにその方法は?」
「他の万華鏡写輪眼を自身の目に移植する事」
「なんだと?」
「他者の万華鏡写輪眼を奪い移植するのです」
「…しかし、他者のとは言うが、他に開眼しているものなど…そうかそういうことか?」
そう言って当主はソラのほうに視線を送る。
「え?」
ソラは行き成り視線を向けられて困惑気味だ。
「はい。ソラも万華鏡写輪眼を開眼しております。故に我ら兄妹間の眼球を眼軸から摘出して双方に移植してほしいのです。勿論内密に。勿論リスクは大いにありますが、幸いにして私たちは双子、拒絶反応の類も最小かと。なので信頼の置ける医療忍者が必要になります」
「それで私を頼ってきたか」
当主は少し表情を引き締め問いかけてくる。
「なぜ君達がそのような事を知っているのか、問いたいことは多々あるが、協力したところで私に利があるのかね?」
その問いに俺は気おされないように踏ん張って。
「ヒナタさまを影ながらこの眼で守りましょう。立派に成長するその時まで」
当主はしばらくの間何かを考えるそぶりを見せた後口を開いた。
「…良かろう。医療忍者は私が責任をもって信頼の置けるものを用意する。だが、その約束違えぬようにな」
「畏まりまして」
そう言って頭を下げ、俺達は退出する。
「ふう、緊張した」
「アオ!そんな方法だ何て思ってもみなかったよ!?それに良いの?あんな約束して」
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