空白期 中学編 20 「金色の姉妹」
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けれど、何気ないことで誤解は生まれるもの。そこは気を付けておかないとダメよ」
あのファラがお姉ちゃんのような発言を……お姉ちゃんぶるわりにセイのほうがしっかりして見えていたのに。
でも……妹分が出来てからもう2年くらいになるもんな。こんな風にしっかりするのも当たり前なのかもしれない。
「何だか……ようやくお前らが姉妹に見えてきた」
「マ、マスター……あなたが1番近くで私達のことを見てきたはずですが、今ようやくですか」
「ファラ、気持ちは分からなくもないですが外でその呼び方はしないと約束したはずです。そのようなことでは姉と認めるわけにはいきませんね」
「セイ……少し前から思っていたが、ずいぶんと生意気なことを言うようになったな。昔は機械的だったが、まだ可愛げがあったぞ」
「言葉が荒くなっていますよ。それと、可愛げに関してはファラも前のほうがありましたよ。今からでも遅くありません。前のようにだらけてはどうですか?」
おいおい、お前らいつからそんなに仲が悪くなったんだ。一応顔は笑っているように見えるが、眉間の険しさや尖った声は露骨に機嫌の悪さを表しているし。頼むから路上でケンカとかはやめてくれよ。
と思った矢先、ファラが視線をセイから外して俺のほうに向けてきた。
「ショウ、このような輩は放っておいて私と買い物に行きましょう」
「笑えない冗談ですね。あなたのような上辺だけ飾ったようなメッキの淑女と一緒では、あれこれ連れ回されてショウも疲れるだけです。なので私はファラを置いて行くことを提案します」
「メッキという発言といい、姉を省こうとする物言いといい……イイ度胸ですね」
「厳密に言えば、あなたと私は姉妹ではありませんので。それに戦って勝てると思っているのですか?」
人間のような容姿をして会話をするふたりだが、厳密にはデバイスだ。自分の意思を持っているだけに魔法を使うことも出来る。
しかし、魔法世界でもないのに……いや、そもそもこれくらいの口論で魔法を使わせるわけにはいかない。
魔法を使わずに戦うと……おそらくセイに軍配が上がるだろう。シグナムあたりと仲が良いようだし、似た騎士精神を持っているのか剣を習ったりしているようなのだから。
でも待てよ、シュテルも戦闘能力はあるからな。なのはのような砲撃主体の魔導師ではあるが、接近戦も騎士相手に引けを取らない奴だし。たまにシグナムとは手合わせしてるらしいからな。
俺も過去にデバイスのテストで相手したことがあるが……彼女の魔法の精密さや体術、炎熱砲撃を見ていると精神が折れそうになった。まあ色々とレクチャーもしてくれたりしたので、収穫もそれなりにあったのだが。などと現実逃避をしている場合ではないか。
「いい加減にしろ」
はやてにやっていたように
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