No.3 サラマンダー
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街を2人組が歩いている。少年と猫という、なんとも異様な2人組だ。
少年の名をナツ、猫の名をハッピーという。
駅にいた2人組だ。
「ハア、もうやだなあ。列車には2回も乗っちまうし。」
「ナツ、乗り物弱いもんね。」
グウ〜〜〜〜〜 、
ふと、ナツとハッピーの腹が同時に鳴った。
「腹は減ったし ……。」
「うちら金ないもんね。」
本当に腹が減っているのか、2人は黙り込んでしまった。
少し経つと、少年、ナツが口を開けた。
「なあハッピー、サラマンダーってのはイグニールの事だよなぁ。」
「うん。火の竜なんてイグニールしか思い当たらないよ。」
「だよなっ。やっと会える!ちょっと元気になってきたぞ!」
本当にテンションが上がったようでスキップをするような勢いで歩いて行った。
歩いていくと、女子の黄色い悲鳴が聞こえた。
キャーーーッ、サラマンダー様ァーーーーー
「ほら!噂をすれば!!」
―――――――で、今に至るといった感じである。
2人はそのまま女子の輪の中に突進していった。
(「うわー。いたよ、1人で女子の中に入る奴。」)
そのナツとハッピーを見たジンは口には出さなかったが、内心ドン引きしていた。
女子の輪の中
輪の中心にいるモテ男は、サラマンダーと呼ばれていた。
火竜、と書いてサラマンダー、と読む。
火の魔導士だそうだ。
輪の最前列でルーシィは今まで感じたことのない感情に襲われていた。
(「な・・な・・な・・、なに?このドキドキは!!?」)
ドキドキドキドキ
自分が聴くには十分すぎる程大きな音で鼓動がなっている。
(「ちょ・・・・ちょっと・・!どうしちゃったのよ、私!!」)
「はは、まいったな。これじゃ歩けないよ。」
(「はうぅ!!! 有名な魔導師だから?だからこんなにドキドキするの?」)
サラマンダーが苦笑しながらそう言うと、ルーシィをはじめとする女子らはより一層もり上がった。
「イグニール!!」
ナツが女子をかき分けて輪の中に入ってきた。
とは言っても、まだルーシィのいる中心部には到達しておらず、1部の人しか気づいていない。
(「これってもしかして、あたし・・ 」)
ルーシィがサラマンダーに近づこうとした、
まさにその時、
「イグニール!!! 」
ナツが中心部に到達した。
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