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恋姫†袁紹♂伝
閑話―袁隗視点―
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に応対しながら袁紹の高笑いが遠ざかっていく…
ちなみに先ほど声をかけた者達は、名のある武将や文官などではなく 只の『警備兵』である。
 実は袁紹は袁家の兵達から莫大な人気をもっている。通常他の一般的に名家や名門と呼ばれる家はそこらの太守よりも
兵が多く、言い方は悪いが替わりはいくらでもいる。そのため袁逢をはじめ他の血族達も特に兵達を気遣うような事はしない、だが袁紹はそんな彼らに積極的に声をかけた。

『見張りご苦労である!立ち仕事ゆえ疲れておろう、我のアメ玉をやろう 疲労には甘味ぞ!』

『そこの者、そんな辛気臭い顔で屋敷を歩いていては袁家の威光が下がるではないか!それで?… 何を呆けておる
悩みがあるのだろう?我に聞かせよ、話すだけでもいくらか気が晴れるだろう、可能なら我が解決してやろうぞ!遠慮するでない、この袁本初にかかれば出来ないことのほうが少ないゆえなっフハハハハハ』

『おお各麗、訓練所で見たお前の弓の腕見事であったぞ!』

―――最初の内は袁紹に返事できる兵は少なかった、それもそのはず次期当主候補の袁紹と警備兵の自分達とは天と地ほどの差があり、まさに雲の上の存在である。
 だが袁紹は話しかけ続けた、時には挨拶し、時には褒め、時には悩みを聞き、時には叱咤する。するとどうであろう
気が付けば兵の方から話しかけるようになっていた。 無論反発もあった、ある兵士達は袁紹を『人気取りに必死だ』と馬鹿にしていたが実際に袁紹を前にして声をかけられた反発者達もやがて袁紹を慕っていった。

そんなある日、ふと袁紹に聴いたことがある。

『袁紹様は屋敷の警備兵の人数を知っているのですか?』

袁家の屋敷はとても広大で、それに比例するかのように警備兵も沢山いる。彼等は日ごとに持ち場を変えるため、ほとんど毎日が新顔の兵達のようなものであり、さすがの袁隗も正確な人数は知らなかった。

『153人…いや確かその内の一人零款は新婚で暇を貰っている故152人ですぞ!』

『………』

そんな袁隗に袁紹は人数はおろか名前まで覚えていると言ってのけた

『…?、一度名を聞けば覚えて当然ではないですか!フハハハハハ』

これには袁隗も顔を引きつらせた表情をしたが、袁紹はそんな袁隗の表情に気がつかず。兵達との会話の内容を満面の 笑みで 語り続けた―――







………
……

















「ハハハッ、美項は線が細いからな」

「あら?それはどこを見ながら出た言葉ですか?」

「それはもちろんム―――、ああいかんっこれから来客があるのだった!失礼するっ」

袁紹の戦闘訓練をみる事になっていた私は体が昂るのを感じそれを必死に抑えていた


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