■大凶のインパクト
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誰かに見られたかもしれない。
それに久美子だ!
はっきりと撮影してたかどうかはわからないが、自分たちに一眼レフのカメラのレンズを向けていた。
決定的瞬間を撮られたかもしれない。・
あまりの恥ずかしさに頭の中が真っ白になった。
1人で袋に立ち向かっていた美紅は、動きの止まっている桃子の援護がないことに不思議に思い、桃子の方に目をやった。
桃子が完全にフリーズしている。
「桃子ちゃん、どうしたの?」
袋の強風攻撃を避けながら桃子のもとに近寄って、言葉をかけた。
「あ、美紅ちゃん……」
桃子はその言葉に我に返って、一瞬言葉を濁らせた。
知らない方がいいのかもしれないが、このまま無防備に美紅の下半身を晒させることはためらわれた。
「美紅ちゃん、はいてない……」
恥ずかしそうな顔でうつむきながら桃子はそう呟いた。
一瞬美紅はその言葉の意味がわからなかった。
「ハイテナイ?」
美紅は桃子の言葉をオウム返しをすると桃子は恥ずかしそうに頷いた。
「私も美紅ちゃんもパンツはいてないの……」
美紅は顔がみるみる赤くなった。
そして、自分の下半身をスカート越しに触ってみた。
パンツの感触が感じられなかった。
自分がノーパンであることを自覚した。
気にしていなかったが、側転をしたときにスカートがめくれている自覚はあった。
まさか何もはいていなかったとは考えも及ばなかった。
その状況を考えると、恥ずかし過ぎていても立ってもいられなくなった
美紅はスカートを押さえてしゃがみ込んでしまった。
「いや〜ん!!!」
袋は蚊取り線香を入れるブタの陶器のような姿で立っていた。
逃げる気配がない。
今まで逃げるだけだったのに、大きな口を広げて、空に向かって風を吹き出した。
まるで犬が遠吠えをするかのようだ。
そして、首を振るように壁に向けて強風を吐きまくった。
辺りはビル風も相まって大型台風のようだ。
桃子は一瞬、ビルの陰に隠れてやりすごそうとしたが、美紅はそこまで気が回らなかった。
ディメンションスーツに包まれている2人にとっては、例え台風であっても竜巻であっても切り抜けることができる。
ただ、パンツをはいていないことを自覚した2人にとってこの攻撃は強烈だった。
さっきまでの行為に恥ずかしがっていたしゃがんで顔を隠していた美紅は、危うく風に飛ばされそうになった。
さすがにいくら悔やんでも過去を帳消しにはできない。
それよりもこれからだ。
美紅はとりあえず、頭を切り替えた。
しゃがみながらも必死にスカートを押さえた。
しかし、こんな状態ではなかなか踏ん張ることができない。
そこでスカートを押さえながらも、必死で立ち上がろうと試みた。
しかし、その瞬間、飛ばされそうになった。
「危ない!」
それを桃
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