■大凶のインパクト
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ちゃん確認できてはいない。
ただ、ファインダー越しに覗いた久美子は違和感を感じた。
「小川さんもTバック?」
「もう、いきなり反撃なんて……」
桃子も膝の汚れを払いながら立ち上がった。
前に見える袋は――
まるで、動物のような4つ足で立っていた。
「な、何なのよ、やっぱり生きてんじゃん!」
桃子は袋がまるで小動物のようになっているのを見て、少しかわいいと思ってしまったのか少し声色が高くなった。
「桃子ちゃん、二手に分かれてさっさとやっつけちゃお!」
美紅が桃子に提案をした。
「えっ!?」
桃子はかわいいものをやっつけちゃおうという美紅の提案にドキリとしたが、あれは敵なのだと思い直した。
「う、うん、わかった!」
美紅は桃子の返事を聞くとすぐに動きだした。
右側から攻めようとした美紅に対して袋はすぐに反応して、強風で応戦してきた。
強風を避けるために得意の側転で攻撃を避けて袋に近づこうとした。
桃子は左側から続いて攻撃を仕掛けるために美紅の動きを確認しようと右側に目をやった。
「…………」
桃子の動きが止まった。
「美、美紅ちゃん!?」
絶句。
側転をした美紅のスカートが豪快にめくれてしまっていた。
重力があるのだから逆立ちしたタイミングでスカートがめくれてしまうのは当然だし、美紅もそんなことは気にしていなかった。
戦いにはよくあることだった。
しかし、自分が何も履いていないということには完全に無自覚だった。
1秒にも満たない、本当に一瞬だった。強風で人がいないということは幸いだったが、美紅の下半身は完全に町中で丸出しになっていたのだ。
後ろを振り向くと久美子もカメラを構えて固まっていた。
「お、小川さん……て、そんな趣味っ!?」
2.
桃子は美紅の姿を見て、自分のことのように恥ずかしくなった。
そして、顔を赤くして固まった。
「どうして履いてないのよ……?」
美紅がパンツを履いていないことに当然、疑問に感じた。
そして、嫌な予感がした。
「!?」
少し前の記憶がフラッシュバックのように蘇ってきた。
着物に下着が合わないということで確か……桃子は記憶をゆっくりと思い返してみた。
アオイの部屋で美紅と桃子はパンツを脱いでいたのだ。
ということは……
「まさか……」
桃子は恐る恐る自分のお尻をスカートの上から撫でてみた。
本来感じるべき下着の凹凸が感じられなかった。
やっぱり――
タラーっ
はいていなかった。
桃子の嫌な予感は的中した。
冷や汗がたれてきた。
自分も今までノーパンのまま派手なアクションをしていたことのだ。
しかも強風の中だ。
気にはしていなかったが、スカートがめくれたことは一度や二度ではなかったはずだ。
人影は見かけなかったが、
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