暁 〜小説投稿サイト〜
もしも八坂家にニャル子達の他に邪神が居たら
最終回(日常的な意味で)

前書き [1]後書き
 八坂真尋は夜道を駆けていた。

 今は何時だろう。

 分からない。

 月の高さでおおよその時刻を計ろうにも、肝心の月が雲に隠れている。
 その為、ただでさえ暗い夜道がより一層闇に包まれていた。

 それでも、自分の夜目だけを頼りに、息急き切って逃げる。

 そう、逃げる

 真尋は追われていた。

 何にかは分からない。

 月が籠りっぱなしのこの暗さでは、追っ手の輪郭すら定かではない。
 加えて、なぜ追われるかも。
 全速力で走りつつ、どうしてこうなったかを思い返してみる。

 学校で出された相当量の宿題を何とか終えて、歯を磨こうとしたところで歯磨き粉が切れていることに気付いた。

 近所のコンビニエンスストアに買いに行って、帰路に就いている途中で、ふっと月が隠れた。


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