手術
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がって、皆を守りたい! 私の大好きなサバタ兄ちゃんのように、大切なものは自分の手でしっかり守れるようになりたいんや!!」
「…………はやてちゃん。その道を選ぶ事に、後悔は無いのね?」
「その質問は、既にサバタ兄ちゃんがしてくれました。私達はこの道を選んだ事に、後悔はありません」
はやての宣言の間、騎士達は無言のまま、ただひたすら自分の意思を全てはやてに託していた。そして信じていた。リンディがはやての覚悟を受け入れてくれる事を、ネロの意思を汲み取ってくれる事を。
「母さん……」
クロノが案ずる中、リンディはしばらく無言ではやての顔を見つめ、はやても決意の表情を微塵たりとも歪めずに向き合っていた。誰もが緊張して彼女達の様子を見守る中、徐に深いため息をついてリンディは言った。
「はぁ……これまで生きて来て、まさか9歳の女の子と根競べで負けるなんてね……。……わかったわ」
「リンディさん……それじゃあ!」
「はやてちゃん、あなたの覚悟を私も信じるわ。そして騎士達……いいえ、ヴォルケンリッター。あなた達の意思も信じましょう。許すかどうかはまだ決められないけど……贖罪の意思は認めるわ」
『ッ〜〜!!』
途端にはやてが喜びを示すと同時に、どっと疲れがあふれ出す。ヴィータはなのはと抱き合って喜んでるし、シグナムはフェイトと手を合わせて笑い合っていた。シャマルは深く胸を撫で下ろしていて、ザフィーラはマキナの頭を撫でて静かに嬉しそうな表情を浮かべていた。一方で最も近くにいたネロは力が抜けて、こちらにもたれかかってきた。すぐに彼女を支えるが、実際に触れてみるとわかる。
「ネロって、見た目とは裏腹に結構華奢なんだよな……」
「兄様……それは褒めているのだろうか?」
「さあな。それよりおまえ達、リンディに認めてもらって喜ぶのは構わないが、これはあくまでスタート地点だ。これからは行動で示し続けなければならない、それを忘れるな」
『はいっ!!』
威勢よく返事をする彼女達は、これから闇を抜け出して、新たな道を歩み始めるのだろう。いつか……その光に身体が馴染むために。太陽の下を堂々と歩けるように。
「クロノ君は……これで良かったの?」
「そうだなぁ、なのは。僕も父さんの事で確かに思う所はある。だけどね、恨みはいつか自分の心を蝕む。そして理性的な判断を鈍らせ、必要の無い争いを生み出してしまう。僕は……強くなりたいんだ。未熟な自分を受け入れながら、ヒトの可能性に賭けて生きていけるように。もっと大きな視点で、世界を見れるように……。サバタの姿を見てて、自然と僕はそう思えるようになったんだ」
「そっか……やっぱりサバタさんは凄いよね」
「ああ……不思議な男だよな、サバタは。暗黒の戦士とし
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