手術
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「悪いな、おまえ達。緊急を要する事態だったから説明している暇が無かったんだ」
「サバタ兄ちゃんが奇想天外なのは十分味わっとるつもりやったけど、全然甘かったわ。生半可な耐性なんか余裕でぶっ壊していくのが、いつものサバタ兄ちゃんやったのを忘れとった……」
「世紀末世界出身の人間が兄様以外にも来ていて、尚且つその者がかつて兄様が話してくれた昔の旅仲間で、更に管理局の大尉にまで出世していた……。確かに説明している場合では無かったのかもしれないが、せめて事前に何か教えてもらいたかったよ……」
「伝えたじゃないか。“向こうにいた知り合い”の協力の下潜入任務をしたと」
「わかるかぁーーーーッ!!! それだけ聞いたら誰だってリンディさんやクロノ君の事だと思うに決まっとるやろぉーーーー!!!」
俺の前では、ネロが腕をだらんと下げて疲れたように俯いている隣で、眼を逆三角にしたはやてがとにかく叫びまくっている。彼女達の感覚としては、有名人の前に何の前触れも無く連れて来られた一般人に近いのかもしれない。
一方、はやてが激しい大声を放っているおかげで、なのは達は対照的に落ち着いて状況を俯瞰していた。昔話を聞いていないフェイトはさっきの全員の大声でしばし目を回し、アリシアは耳が痛いのか涙目で小さく唸り声を上げていた。アルフは耐え切ったのはともかく、どうしてはやて達が叫んだのか理由がわからずにいた。
マキナは俺の傍で理由を知りたそうな眼で見つめてきているが、なのはのレイジングハートがあの時の昔話を記録しているから、知りたければなのはに頼んで再生してもらえばいい。場が落ち着いてからその事を伝えると、興味を持った者は後で再生してもらうつもりの意思を示していた。
「あなたの昔話は私も興味あるわね。後でその場に居なかった面子で観賞会でも開きましょうか」
「あんまり人に聞かせるべき内容でもないのだが……それよりそっちの用事は全部済んだのか、リンディ?」
「万事問題なしよ。“裏”さえ関わらなければ、事後処理はすぐ終わらせられるの。ま、私よりサルタナ提督の巧みな手腕が最も大きな要因なのだけれどね。それと、ラジエルにはクロノと一緒に私も行かせてもらうわ。あの部隊はあまり部外者を入れない性質なんだけど、今回の件をきっかけに繋がりを持たせられたら、今後“裏”が関わる問題があっても今回のように後れを取るような事にはならなくなるわ」
「そうか……ま、打算的なのは別にどうでも良い。今回の件は深い所でおまえ達にも関わるからな……まとめて話すには丁度良い機会だ」
時空管理局本局、第66次元航行艦用ドックに案内された俺達の下に、別室で待機していたプレシアとクロノ、そしてリンディが途中で合流し、先程の騒動の事を話すと、彼女はこんな反応を返したのだ。俺やエレン
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