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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story9 儚き散り行くは・・・。
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い。頭がボーッっとし、真っ白になる直前にエミリアのカウントダウンを告げる声で現実に引き戻された。首を軽く左右に振った後、グレイは両手を構え冷気を溜めた。

「2・・1・・・光線、発射!」
飛爪(ひそう)ッ!」

エミリアの声を合図に全ての兵器から淡い紫色の光線が一斉にグレイとエメラ目掛けて放たれた。が、グレイが造形して造った、先端に爪のような刃が付いた鎖が現れ天井に突き刺さり、その反動で2人の体が中に浮き上がりその場を回避する事に成功した。間一髪のところだった。

「まぁ!」

エミリアは攻撃が当たらなかった事には目もくれず、口元に手を添え驚嘆の声を上げた。

「なんという策略・・・お見事です。」

小さく感嘆の声を漏らし、宙に浮いたグレイとエメラを目で追っていた。
当の本人達はと言うと―――――

「高い高い高い高い高い高い高い高い高い高いぃ!」
「耳元ででけェ声出すんじゃねーっ!」

あまりの高さにエメラはずっと悲鳴を上げっぱなしで、エメラの悲鳴でグレイの耳はキィーン!と悲鳴を上げっぱなしである。

「ひゃああぁあぁあああっ!」
「っ〜〜〜////////////////////」

悲鳴を上げる度にエメラはギュゥッ、と更に固く目を瞑り、更に強い力でグレイの左腕にしがみつく。
エメラの豊満な胸の感触と温もりで再び思考回路が停止しそうになるのと頭が真っ白になりそうになるのを必死に抑えつけ、グレイは慌ててエメラから視線を逸らす。視線を逸らす理由は“思考回路が停止しそうになるのと頭が真っ白になるのを抑える”事の他に、“熱を帯びて赤くなった顔を見られたくない”という理由が含まれている事に、鈍感なグレイはもちろん気づいていない。
グレイが慌ててエメラから視線を逸らした、その時だった。ものすごい速さ(スピード)で動く黒い物体(?)が壁にぶつかりながら移動し、飛爪(ひそう)の鎖にぶつかり、その威力で鎖を切断したのだ。

「うわあああああっ!」
「きゃああああああああああっ!」

重力の如く、グレイとエメラの身体は垂直落下する。
そして床まで後5mぐらいのところでエメラが青玉(サファイア)のような()()()()()()()を床に向けて突き出した。

青玉の渦潮(サファイア・ボルテックス)ッ!」

左手に纏っていた水が巨大な渦を巻き、水圧で2人の身体は床に叩きつけられる事はなかった。
エメラは垂直落下している中で、ずっと手に握っていた青玉(サファイア)を腕輪の窪みに嵌めたらしい。さっきまで悲鳴を上げて怖がっていたのが嘘のようだ。

「助かったぜエメラ。ありがとな。」
「こっちこそ。グレイ、助けてくれてありがとう。」
「お・・おぅ・・
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