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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story9 儚き散り行くは・・・。
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氷の槍も
火花
(
スパーク
)
も
騎士
(
ナイト
)
の身体をすり抜けて床を破壊した。
「すり抜けた・・だと・・・!?」
グレイは苦虫を潰すように顔を顰めた。
騎士
(
ナイト
)
は何事もなかったかのように駆け出し続けている。
「攻撃が効かない敵をどうやって倒すんだよ・・・!?」
「私達の攻撃が
騎士
(
ナイト
)
に効かないなら、
騎士
(
ナイト
)
の攻撃も私達に効かないんじゃない?」
「えっ?」
素っ頓狂な声を上げたグレイを無視して、エメラはその場で立ち止まり1体の
騎士
(
ナイト
)
が持っている剣の剣先をじーっと見つめた。
騎士
(
ナイト
)
が目の前に来てもエメラはその場から一切動こうとしなかった。
騎士
(
ナイト
)
が持っていた剣をエメラの頭上目掛けて振りかざそうとした直前、エメラと
騎士
(
ナイト
)
の間にグレイがものすごい
速さ
(
スピード
)
で割って入り氷の塊で剣を受け止めた。間一髪だ。
「お前・・死ぬ気か・・・?見てみろ。」
グレイが後ろにいるエメラに視線だけを向けながら話しかけ顎で氷の塊を示す。示されたとおりエメラは氷の塊に視線を移すと
翠玉
(
エメラルド
)
のような瞳を大きく見開いた。僅かだが氷の塊には
騎士
(
ナイト
)
の剣による亀裂が入っていたのだ。
「つまり、この
幻影
(
イリュージョン
)
は
た
(
・
)
だ
(
・
)
の
(
・
)
幻影
(
イリュージョン
)
じゃねェって事だ。・・・そうだろ?」
騎士
(
ナイト
)
の鎧の胴当を片足で蹴り飛ばしながら、グレイは今までの光景をずっと黙って見ていたエミリアに問うた。問い掛けられたエミリアは目を細めて口元に微笑を浮かべるとコクン、と小さく頷いてみせた。
「私の魔法―――
幻影曲馬団
(
イリュージョンサーカス
)
の
幻影
(
イリュージョン
)
は主に3つのタイプに分ける事が出来るんです。」
前置きをした後、エミリアは右手の細くて長い3本の指を立てながら説明し始めた。
「1つは攻撃専門の
攻撃幻影
(
オフェンス・イリュージョン
)
。1つは防御専門の
防御幻影
(
シールド・イリュージョン
)
。1つは何の力も持たない
無幻影
(
ゼロ・イリュージョン
)
。この3つの
幻影
(
イリュージョン
)
を使い分ける事によって、敵より有利に戦う事が出来るんですよ。ちなみにこの
騎士
(
ナイト
)
は
攻撃幻影
(
オフェンス・イリュージョン
)
です。」
エミリアが言い終わったのと同時に、
騎士
(
ナイト
)
が顔の前で剣を構えた。だんだん
幻影
(
イリュージョン
)
ではなく、本物の
騎士
(
ナイト
)
に見えてきた。
そして、「ですが・・・」と付け加えた後エミリアが再び口を開いた。口元には
不
(
・
)
敵
(
・
)
な
(
・
)
微笑が浮かんでいる。
「
幻影曲馬団
(
イリュージョンサーカス
)
の
幻影
(
イリュージョン
)
は、これだけでは終わりませんよ。」
そう言うと
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