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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story9 儚き散り行くは・・・。
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うにモカの瞳に釘付けになり逸らす事も瞑る事も出来なかった。
ウェンディの目に涙が浮かぶ。

「バイバイ。」

モカがフレームに手を掛け眼鏡を外そうとした、その時だった。
ドガガガガガアアアァン!という大きな爆発音がモカの背後から聞こえ狭い牢屋に響き渡った。

「なになになにィ!?」

慌ててモカが背後を振り返ると、確かに閉じたはずの鉄製の扉がものの見事に破壊されていた。砂煙が舞い上がり視界を妨げる。モカは両手で自身の鼻と口を塞いだ。
視界が開けるとモカは金色の瞳を大きく見開いた。破壊された扉の前に立っていたのは、頭部に生えている、くるんと渦を巻いた黄土色の2本の角、ゴツゴツした鋼色の皮膚、手足に生えた鋭く尖った黒い爪、ボロボロの黒衣、紫と赤のオッドアイ―――――化け物だった。
そして更に驚いた事に、その化け物の後ろで庇われているようにウェンディとシャルルが立っていたのだ。

「いつの間にぃ!?ていうか、誰!?」

化け物はモカの問いに答えずに、自分の後ろにいるウェンディとシャルルに視線を移した。
いきなり視線を向けられた2人は思わずビクッ!と小さく肩を震わせた。すると、化け物の紫と赤のオッドアイを見たウェンディが何かを思い出したかのように言葉を紡いだ。

「もしかして――――――――――。」





―2番通路―

「アイスメイク、戦斧(バトルアックス)ッ!」
黄玉の落雷(トパーズ・ライトニング)ッ!」

グレイが氷で巨大な斧を造形しエミリアに向かって大きく振るい、エメラが左腕を上から下へ薙ぎ払うように振りエミリア目掛けて落雷を落とす。が、エミリアは口元に小さな微笑みを浮かべたまま、身軽な身体を活かして軽やかなステップで2人の攻撃をかわす。
グレイとエメラの攻撃をかわしタン、と地面に片足が着いたのと同時にエミリアは右腕を横に大きく広げた。

騎士の幻影(ナイト・オブ・ザ・イリュージョン)!」

グレイとエメラを囲うように空中に無数の淡いピンク色の渦が現れグニャリ、と曲がったかと思うと徐々にその形を変えていく。そして無数のピンク色の渦は全て騎士(ナイト)の姿になった。

幻影(イリュージョン)騎士(ナイト)に・・・!」

エメラが驚嘆の声を上げたのとほぼ同時に、騎士(ナイト)が一斉に剣の剣先を2人に向けながら一直線に駆け出した。

「アイスメイク、氷創騎兵(フリーズランサー)ッ!」
黄玉の火花(トパーズ・スパーク)ッ!」

グレイは両手を構えて冷気を溜めて無数の氷の槍を一斉に放ち、エメラは両手に黄玉(トパーズ)のような雷を纏うと煌々と光り輝く金色の火花(スパーク)を叩き込んだ。2人の攻撃は一直線に10体ほどの騎士(ナイト)に直撃した。が、
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