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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story9 儚き散り行くは・・・。
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竜魔道士《ドラゴンスレイヤー》って、鼻いいもんな。」

ウェンディの言葉に相槌を打ちながらイブキは納得した。その様子がなんともシュールだ。

「お、お前は・・奴隷のイブキ・シュリンカーだなっ!?何でここにいるの!?ていうかどうやってあの手錠と足枷を外したの!?魔法は使えないはずなのに・・・!?」

ビシッ!と化け物の姿のイブキを指差しながらモカが喚いた。当の本人であるイブキは訝しそうにモカを見つめながら首を捻りウェンディとシャルルの方に視線を移すと、

「誰だ、このチビっ()?」
「チビじゃなーい!モカはモカ!薔薇の女帝(ローゼンエンプレス)の魔道士だーっ!」

ウェンディの肩ぐらいまでしかない背丈でイブキが言ったとおり背が小さいが、「チビ」と言われるのが大嫌いなモカは噛みつくような勢いで喚き出す。そのうるささに3人は耳を塞ぐ。

「とにかく私の質問に答えてーっ!」
「答える!答えるからそれ以上喚くんじゃねーっ!」

イブキが怒鳴るとモカはようやく喚くのを止めた。イブキは一度ため息をついた後ここに来るまでの経緯(いきさつ)を話し始めた。

「簡潔に話すと、手錠と足枷は壁穴から入って来た鼠がご丁寧に手錠と足枷を外す鍵を持って来てくれたんだ。」
「鼠・・・?」

イブキの言葉にウェンディの脳裏に十二支の“()”の血が流れている灰色の髪の毛に赤い瞳、緑と赤茶色の石のブレスレットを左手首に身に着けた少年の姿が浮かび、次にその少年の周りにいる300匹以上の鼠の姿が浮かんだ。

「シンの()()()ね。」
「どこで嗅ぎつけたのか知らねェが、俺達が捕まっている事を知ったシンがその()()()に頼んで、こっそり潜入して鍵を探してもらい、俺が閉じ込められていた牢屋まで運んできてくれた、っつー訳だ。俺はその()()()が去るまでずっと目を瞑ったままだったけどな。」
「そういえばイブキさん、鼠嫌いでしたもんね・・・」

以前、ギルドを通って引っ越しをしていた()()()の姿を一目見ただけで悲鳴を上げていたイブキの姿を思い出したのか、ウェンディとシャルルが小さく噴出した。

「わ、笑うんじゃねーよっ!//////////」

噴出した2人を見てイブキが怒鳴るが、恥ずかしさで顔が赤くなっているせいか説得力が欠けてしまっている。

「ちょっとォ!話脱線してるっ!」

モカの喚き声が酷くなる前にイブキは話を本題に戻した。

「で、手錠と足枷が外れたお陰で魔法が使えるようになった訳でして、扉をぶっ壊した後ウェンディとシャルルを探しててこの辺りをウロウロしてたら見つけて、扉を壊して助けようとしたら敵であるお前がいた。・・・で、今に至
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