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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story9 儚き散り行くは・・・。
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元気よく答えたが、答える前に失態を犯してしまっている事をシャルルにツッコまれるが本人は一切シャルルの話を聞いていなかった。

「わーい!モカがお姉ちゃんと猫ちゃんの事を石化出来るんだーっ!」
「えっ・・・?」
「うーん・・・でも、奴隷として遠い国に売り飛ばしちゃうなんてもったいないな〜。」
「ちょ、ちょっと・・・」
「あ、そうだっ!マスターにお願いして、石化したら私の(コレクション)の1つとして宝部屋(コレクションルーム)に飾ってもらおっ!」

ウェンディとシャルルは耳を疑った。モカのはしゃぎように呆気に取られていたウェンディだが、我に返ると慌ててモカから距離を取り、シャルルを抱き寄せる力を強めると勇気を出して言葉を紡いだ。

「あ・・あなたが、“見たものを石化させる魔法を使う魔道士”・・なんですか・・・?」

ウェンディが言い終わったのと同時に、牢屋の中をピョンピョン飛び跳ね回っていたモカの動きが止まった。ウェンディとシャルルの位置からはモカの表情がよく見えない。

「アハハ。つい口が滑っちゃった。」

振向き様に見えたモカの顔からは、さっきまでの満面の笑みが影も形も残さずに消え失せていた。瞳のハイライトが消え、感情が完璧に途絶えている。声色は一切変わっていないのに、まるで別人のように見えた。モカの無表情に殺気を覚えたウェンディとシャルルの肩がビクッ!と大きく震えた。
そしてモカは(きびす)を返すと1歩1歩ゆっくりとウェンディに歩み寄る。反対にウェンディはシャルルをしっかり胸に抱き、足枷で上手く動かせない両足を1歩1歩モカの歩調に合わせて後ろに移動させる。

「ホントはね、マスターの命令で奴隷として売り飛ばす前日まで石化したらダメなんだけど・・・“みたものを石化させる魔法を使う魔道士”の正体―――それが私だとバレちゃったら話は別。一刻も早く、その場で石化させる命令なんだ。」

近づいては離れ、また近づいてはまた離れる―――――。

「今回は私が口を滑らしちゃったけど・・・“石化”という罰を受けるのはお姉ちゃんと猫ちゃんだから。かわいそうだけど、悪く思わないでね?」

ウェンディの背中が牢屋の冷たい壁に当たった。ウェンディはこれ以上後ろに下がる事も出来ず、逃げる事も出来ない。反対にモカはまだ足を進ませる事が出来、ウェンディとシャルルとの距離を詰める事も出来る。

「大丈夫。さっきも言ったようにマスターにお願いして、私の(コレクション)の1つとして宝部屋(コレクションルーム)に飾ってもらえるようにお願いするから。」
「ぃ・・ぃやっ・・・!」

ウェンディとシャルルはハイライトが消え失せたモカの金色の瞳から逃れようと目を逸らしたり瞑ろうとするが、不思議な事に2人の目は魔法にかかったかのよ
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