第2話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
―――あれから数ヶ月、いろいろなことがあった。
まず俺の母親であり袁逢の愛妾、麗華が他界した… もともと体が弱かったため出産後の体力低下に耐え切れず眠るように息を引き取ったらしい、当初罪悪感になやまされつつ周りの人間に疎まれるのではと考えていたがどうやら杞憂だったようで、父をはじめいろんな人たちが自分に愛情を注いでくれているわかる。
さて、その中である問題が今目の前で自分をあやしているのだが…
「袁紹ちゃん、こんにちはー袁隗叔母さんですよー またおもちゃを買ってきたから今日はこれで遊びましょうねー」
目の前の妙齢の女性、袁隗叔母上が語りかける
実際に彼女が袁隗とわかった時はひどく混乱した。―――父親の名は袁逢 そして自分は袁紹であることから三国志の世界だと認識していた矢先、本来叔父であるはずの袁隗が女性として(しかも美女)現れたのである。
このことからこの世界は三国志を軸につくられたアニメかゲームの世界なんだろうという結論にいたった
また、この世界には真名という概念が存在しており、真名を預けた相手以外が真名で呼んだ場合殺されても仕方ないらしい………恐ろしいものである。
(とりあえずこの世界は三国志をベースにしているし、これからの出来事にも細かい変更があっても大きなものはないはず…。なら俺が袁紹としてすべきことはやはりこの先にあるであろう 『黄巾の乱』『反董卓連合』そして
『群雄割拠』この分岐点まで力を蓄えつつ善政をしいて国を豊かにする――― そのためには勉学に励まねばならないだろうな… いくら現代や三国志のチートに近い知識があるとはいえ、この時代の事を細部のことまで知らない…いや、
知っている事の方が少ないはず )
生後わずか数ヶ月の赤子があごに手を当てるような仕草で物思いにふけっていると、御付の侍女が奇妙な者を見る目で顔を向けているのだが―――
そのことには気づかず袁紹はさらに思案する
(とりあえず書物を読めるような年になるまで、もてはやされても増長し傲慢になったりしないように気をつけよう)
………
……
…
二年後
「麗覇が……麗覇がわしを『ちちうえ』といってくれたぞぉぉぉぉっっっっっ!!」
「おめでとうございます。袁逢様」
「うむうむ、きっと神童に違いないさすが我が子じゃ」
増長しないように…
………
……
…
さらに一年後
「兄上!、袁紹が歩きましたよっ」
「なに!?真か?袁隗っ」
「はいっ! しかも倒れたりすることなくしっかりした足取りで… 武の才があるかもしれませ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ