第2話
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「私の実力を疑っているようですね…袁紹様?」
「い、いえそんな…」
どうやら袁紹は感情が顔にでやすいらしい、心中を察した伯母上はいつもの笑みを浮かべてはいるものの眼つきが非常にするどくなっている。
今の袁紹の心境はまさに蛇に睨まれた蛙だ、思わずといった感じで目をそらすと――
「ハハハッ、美項は線が細いからな」
「あら?それはどこを見ながら出た言葉ですか?」
「それはもちろんム―――、ああいかんっこれから来客があるのだった!失礼するっ」
言い切らない内に伯母上の殺気を感じたであろう父上は見え透いた言い訳を口にしながら脱兎の如く走り去っていった。
「逃げられてしまいましたか、しかたありませんねぇ…では袁紹様中に入って準備したのち始めましょうか」
ニヤリとどこか意地悪そうな笑みを浮かべる伯母上
(こ、これは先ほどの父上の言動と我が伯母上を侮ったことが相まって相当怒らせてしまったのでは!?
…もしそれが原因で訓練が厳しくなっていたら、父上が寝台の裏に隠した気になっている秘蔵の春本に現代式
モザイクを墨でかけさせてもらうぞ!……ちちうええぇぇぇぇぇっっっっ)
袁隗に引きづられながら袁紹は何かを決意した…
………
……
…
その日の夜、袁逢の寝室からすすり泣く声が部屋の近くを巡回していた警備兵により確認された
―――五年後 袁家屋敷の門前―――
「なぁなぁ斗詩ぃー(とし)、ここにその袁紹がいるのかー?」
「袁紹『様』だよ文ちゃん、今日の挨拶で失礼の無いようにお母さん達に言われたでしょ?」
「わーってるって、ところで袁紹様はアタイ達と遊んでくれっかなー?」
「もうっ、文ちゃん!!」
活発そうな少女を大人しそうな少女が諌めながら門をくぐって行った…。
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