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豹頭王異伝
邂逅
豹頭王の魔力
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現れる事は無いだろう。
 本来であれば健康を損ない、変調を来して当然だったのだが。
 君のお陰で一定量の念波が転換され、逆流して治療を促進してくれた。
 今の一幕で相当、体力が戻って来たよ。

 親愛なる導師ヴァレリウス君に感謝の詞を捧げ、アルド・ナリスの名に懸けて誓う。
 心を入れ替え、好き嫌いを言わずに食事を採り、剣の鍛錬と精進に励む。
 パロ聖騎士の鎧を装着して、クリスタル奪還の陣頭指揮を執る為に努力する。
 今度は嘘や韜晦じゃないよ、私の誓約を信じてくれ給え」
 アルド・ナリスの笑顔が輝き、ヴァレリウスは大きな溜息を吐いた。

「魔道師軍団を代表して感謝の詞、御誓約を謹んで承ります。
 お陰で私も部下達も鍛えられましたよ、魔力が相当に強化されたみたいだ。
 対等に竜王と闘えるレベルに進化した、とは口が裂けても言いませんけどね。
 手荒い援護射撃でしたけど、グイン陛下の恩恵に感謝致します」
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