AlFe
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も、二人は止まらなかった。
最終章〜ヴォワルルと名のついた丘の上で〜La Colline Au Rveoir
赤い大地のように紅く、太陽に透かした宝石のように輝く星を指差しながら、一人の少女がとても嬉しそうに何かを言った。それに続いて、隣に座っている四肢が鋼鉄で出来ている少年が小声で優しく何かを囁いて、少女の指差した星の隣を指差す。少年が指差したのは海のように碧く、神秘的な光を放っている、水の中に浸した宝石のような星だった。
「sjsjghdaihidabxznzmbka[]ejtianfjgh!」
少女がとても綺麗!と少年が指差した星を指差してはしゃぐ。
「jsjskaoelrituejgiahnnngjaidbAAA」
少年は僕もそう思う、と呟いて、少女の肩をそっと抱き寄せる。
二人の少年少女はまるで羽毛布団のような丘の軽やかな風に包まれていた。二人は、暖かい紅茶をすすり、暖かく薄い赤茶色の液体が入った鉄のマグカップを自分達の隣に置き、そして、焚き火の上から暖めていた獣の怪鳥と獣の魚、そして自分達と宿屋夫婦が栽培した野菜をふんだんに用いたホワイトシチューを木の皿に盛り付け、今朝焼いたばかりのパンと一緒に頬張った。
少年と少女はささやかな食事を終えた後、各自の鞄から、山葡萄と野生の林檎で作った大きなパイを取り出して、紅茶をすすりながら食べた。そしてそれも食べ終わると、二人は一緒に並んで毛布に包まった。宝石の様な空を仰ぎ、二人の少年と少女は幸せな夢を見た。
深夜、少年と少女が寝ていると、遠く、丘の下の方から鉄の国の兵士達の声が聞こえてくる。ここら辺だぞ、探せ、王子は無事か?兵士達の声はやかましく、それは少年と少女達にとってとても怖かっただろう、だが、二人は怯むことなく身を寄せ合った。
朝が来て、少年と少女は目を覚ました。そして、焚き火の後始末、食事の片付けをして、
「(さあ、フェル、行こうか?君の国まで――あのぼろぼろの機械馬に乗ってさ!)」
少年が言うと、少女は頷いて、馬の手綱を握る少年の手を握った。
「――これで終わりじゃ」
大きな噴水の前に座っていたみすぼらしい老人は言い放った。
「はあ、そうですか、ではその後、彼らはどうなったんですか?」
こげ茶色に煤けたコートを身に纏った若い旅人がみすぼらしい老人の隣から尋ねる。老人はふぉっふぉっふぉ、ともっともらしい笑い方で笑ってから、
「少年、アルはその後、自分の国に戻ってすぐ、王と対面し、王を倒したのじゃ」
「倒したんですか?王を?自分の父を?」
「そうじゃ、だからこの国が存在しており、木の国の風習であった魔法の授業が行
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