マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0950話
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プラントでザラ派と呼ばれる強硬派の一員として……いや、その強硬派の顔として活動していた人物だ。当然その性質はどちらかと言えば攻撃的な方に向いている。
それでも融和派と呼ばれているのは、レオンの方が強硬派の政治要員として向いている為だ。
つまり、今のこの意見も帝国に妥協するのか。そういう思いでエザリアへと視線を向けたのだが、その目にあるのはあくまでも怜悧な視線。
その視線がどこまで見通しているのかは分からないが、決して帝国の事を思っての提案ではないというのは明らかだった。
だがそれが分かるのは、あくまでも俺がエザリアという人物を知っているからこそだ。
そして、エザリアという人物を理解していないボーゼスは、喜色満面といったような視線をエザリアへと向ける。
「そう言って貰えるとこちらとしても助かります。それに、ピニャ様もお喜びになるでしょう」
笑みを浮かべてエザリアへと言葉を返すボーゼスだったが、俺が出来るのはエザリアに疑問の視線を向けるだけだ。
現状でもこっちの利益になっているのに、何故わざわざ向こうに対して譲るような事を言うのか。
そんな俺の疑問は、次のエザリアの言葉で更に高まる。
「では、そうですね。停戦に向けての協議に関しては帝国で行うという事でどうでしょうか?」
「よろしいのですか?」
予想外。そんな表情を浮かべるボーゼスに、エザリアは薄い笑みを浮かべたまま頷く。
「勿論私が出来るのは提案であって、決めるのはアクセル代表です。それに異世界間連合軍として敵対している以上、他の世界の方々とも協議する必要はあるでしょう」
エザリアの対応に疑問を抱かざるを得ないのは事実だが、当然こんな提案をする以上は何か考えがあっての事なのだろう。
「……分かった。確約は出来ないが、その方向で他の世界の連中にも提案してみよう」
一応そう告げるが、何だかんだ言っても異世界間連合軍の中でシャドウミラーは中心的な存在だ。出している戦力にしても他とは比べものにならない。
それを思えば、余程の事でもない限り……それこそ現状で帝国と和平をするといった悪手ではない限り、認められるだろう。
和平と一時的な停戦。この2つは似ているようで全く違う。
……何をするのかは分からないが、その一時的な停戦を利用して帝国に対して何かを仕掛けようとしているのは分かる。
正直な話、謀略を仕掛けるにしろ何にしろ、こっちが圧倒的に有利なんだよな。
こっちとしては帝国に反旗を翻した国々と協力関係にあるのに対し、帝国が俺達に何かを仕掛けるにしても、そもそも伝手がない。
唯一の伝手が、こうして俺達に一時的な停戦を申し込んできたピニャ経由のものだが、当然アルヌスの丘の基地に入った時点で量産型Wや警備のイルメヤ、メギ
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