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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十五話 激戦、熱戦、大激突!
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愛機が発した、普段より何処か嬉しそうに聞こえる言葉に、なのははコクリと頷く。
そして同時に、胸の中に、再び沸き起こる、疑問……

「(どうして……)」
実際、大したものだ。あれほどの威力と貫通力のある拳は、スバルでもそうそう撃ってくる事は無い。恐らくは、集中的に取り組んだ課題の一つだったのではないだろうか?
いや、きっと、アンチェイン・ナックルだけでは無い。

闘うための術を得るために、クラナはずっと努力してきたのだろう。ずっと、自分を鍛えていたのだろう。ずっと、自分を甘やかさずに居たのだろう。
この四年間の中で、クラナが変わった事は、戦い合えば戦い合うほどに伝わってきた。努力と経験が、彼の技を、魔法を、力を支えているのが分かる。
けれど分からない。どうして、こんなにも……

「(君は、どうして、そんなに……)」
どうして、こんなにも彼は強くなったのだろう?
それを、なのはは知らない。

少年としての憧れ?
純粋な欲望?
競技者になりたくて?
何かの目標のため?
何かをつかむため?
それとも……

「(……っ駄目。そんな事ない……)」
自分の中に生まれた暗い想像(イメージ)を打ち伏せて、もう一度、真剣な表情で自分に向けて拳を振るうクラナの顔を見る。

「(信じるって……決めたもんね?)」
返事はない。それで良い。
ただ、今はようやく訪れた、彼と向き合う機会に感謝しよう。そう考えなおして、なのはは再び、愛機を構えた。

────

それとも……ミンナヘノ、フクシュウノタメ?

────

「はっ!」
「っ!!」
[Absorb]
しかし実時間に直せば驚いたのも一瞬。即座に次弾をぶち込んで来るなのはの選択は先程と同じく高速砲(フォトンスマッシャー)だ。それを、再び展開させた見えない魔法陣で受け止めつつ。即座に上を向く。

「(でかっ!?)」
其処に、空中に飛び上がったなのはの姿が有った。既に自身の周囲に恐らく先程の高速砲と同時に展開したのだろう魔力球を展開しており、準備万端と言った所だ。
しかし真に恐るべきは其処ではない。彼女に対して現在収束している魔力が……クラナの言う通り。眼には見えないが、先程のエクセリオン・バスター以上に大きかった。

「(普通に受けても無理だ……!)アル!カートリッジロード!!」
[Load cartridge]
即座に、クラナの手鋼に付いた突起から、三つほどカートリッジが排出される。中身は個人特有の性質をもたない純魔力。これで何とか追いつかせるしかない!
既になのはは収束に入っておりクラナも慌てて魔力の収束に入る。

『どうでも良いけど速すぎだろ!』
『専門ですからねぇ……来ます!』
アルの声と共になのはを真っ直ぐに見る。其処に、何処
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