第十七話 南雲大尉!ハンドボールやってる!?その十九
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「じゃあ兄貴」
「今からだな」
「やろうぜ、いつものやつをな」
「そうか、やるか」
尚智も頷いてだ、そして。
二人は大海原の真っ只中の岩場の上にそれぞれ腕を組んで誇らしげに立ってだ、そのうえでこの台詞を言った。
「正義は勝つ!!」
この言葉を言ってのポージングだ、だが。
その言葉を言った直後にだ、まずは観客達が二人に一斉に空き缶やら古雑誌やら食べた後のカップヌードルの蓋等を投げて罵声を浴びせてきた。
「やっぱり汚い手使いやがって!」
「何ちゅうことしやがるんや!」
「毎回毎回卑怯なことしやがって!」
「卑怯なことするな!」
こう言うのだった。
「何処まで下衆じゃ御前等!」
「ほんま子供の教育に悪い奴等や!」
「次こそ負けろ!」
「その時は大祝賀会開いたるわ!」
「うるせえ!誰が負けるか!」
「また勝つに決まってるだろ!」
二人は今回も彼等に中指を突き立てて言い返す、幾らゴミを投げ付けられても全く動じていないことは見事と言えるだろうか。
「次も写真集ゲットだ!」
「DVDもな!」
「さあ、次は誰にしようか」
「考えるか」
『こいつ等馬鹿だ』
鹿達がそうした目で煩悩を全開する二人を見ていた。
『こんな連中参考にしたら駄目な生物になる』
『ああ、最低だなこいつ等』
『ゴミ以下だ』
『比例代表でしか生き残れない元総理クラスだ』
『流石にあれレベルじゃないけれどな』
「それ最低人間ってことだろ!」
「おい鹿共手前等いい加減にしろよ!」
二人は鹿の視線にも気付いて言うのだった。
「何処まで人間臭いんだこの鹿共!」
「完全に人間の思考回路じゃねえか!」
「くそっ、何てひでえマスコットなんだ」
「奈良県民に嫌われてる筈だぜ」
「ったくよ、まあ気を取り直してな」
「ブルマ拝みに行くか、平山あやさんのな」
何だかんだで煩悩に向かう二人だった、そして。
実際にアマゾンで予約して取り寄せて楽しんだ、観客にも鹿にも罵られ蔑んだ目で見られても平気だった。しかし彼等の戦いは続く。戦えジャスティスカイザー、負けるなジャスティスカイザー!
第十七話 完
2014・12・15
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