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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
番外編01?しばしの別れと新たな出会い
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可憐の弟である西村海斗、そして中原滉希の幼馴染みの仲良し三人組のことだ。ちなみに滉希はこの病室の三人目だ。
「あんなに元気馬鹿だったのにさ、こんなに大人しくなるなんてね」
?お陰でうちの中も静かだよ、と少し悲しそうな顔をした。
「私さ、思うんだけどさ」
「うん」
「夏菜みたいにさ、毎日お見舞いに来るのも解るよ。だけど、それだと心が疲れるし、自分で自分を責めちゃうだけだと思うのよね。私だったら絶対にそうなるもん。だから、たまに来るぐらいがちょうどいいと思うんだ」
「…………可憐……」
?私はあらためて可憐の顔を見る。
?その顔には普段あまり人に見せないような表情が浮かんでいた。もちろんそれは小さい頃から付き合いのある私にもいえたことだった。
「あはは、キャラじゃないね、わたし」
?と可憐は少し照れたように前髪をいじる。
「ううん、そんなことないよ。私は可憐のキャラじゃなくてもいいから、可憐の本心を聞きたいって思ってるよ。……幼馴染みの私にぐらいは本音を漏らしても大丈夫だよ」
?私も心からの言葉を可憐に渡す。
?いつもの可憐の言葉を虚言と言うつもりはないけど、久しぶりに可憐の本音を聞けたような気がした。そのきっかけはあまり良いものじゃないけれど、すごく嬉しく思えた。
?私の言葉に可憐は少し驚いたように目を丸くしたあと、頬を赤らめながら照れくさそうに笑った。
「――ありがとね、夏菜」


「さて、じゃあそろそろ暗くなるし、帰りますか」
?あれから少し時間がたったあと、不意に可憐はそう言った。
?確かにもうすぐ日が暮れて外が真っ暗になりそうだ。夕焼けの空が静かに変わろうとしていた。
「うん、そうだね」
?私はそう応えて、もう一度ユウの顔を見やる。
?本当はもっといたかったのだが、暗くなると危ないし、今日は早めに切り上げた方が良さそうだ。
?――じゃあ、また来るからね。
?心のなかでユウにそう言ってから、ベッドの近くにあったので座っていた椅子から立ち上がった。
「忘れ物はない??可憐」
「ないない。夏菜は?」
「私もないよ」
?しっかり確認したし、間違いない。うん、ない。ないはず。
?二人でこの病室から出ようと私がドアに手をかけた瞬間、後ろにいた可憐が少し俯いて呟くように言った。
「……さっきわたし、たまに来るぐらいでちょうどいいって言ったじゃん?」
「……うん」
「多分わたし、怖いんだと思うんだ。この現実に向き合うのが。海斗が事件に巻き込まれて寝たきりになっているって言う現実に。……わたしはきっと、それから逃げようとしてたんだよ。だからここに来ても多少明るく振る舞うことができたんだ」
?だけど、と。
?顔をあげて可憐は言葉を続ける。
「もう逃げない。ちょっとずつだけど向き合ってみるよ。夏菜みたい
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