第五章
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「神父さんにも話をして」
「準備しておくか」
「そんなことしてないから」
「普通のデートしてたわよ」
娘達が言うにはそうだった。
「ちゃんとね」
「別におかしなことしてないから」
「ちょっとお酒は飲んだけれど」
「強いお酒をね」
「まあそれだったらいいがな」
「まだな」
二人はこう応えたがそれでもだ。
その顔はかなり疑わしげだった、しかも声もそうなっていた。そしてだった。
十ヶ月後はどうなるのかとだ、結構真剣に考えていた。だが十ヶ月後はだ。
何もなかった、それでペドロはゴンガーザが自分の店に来た時に彼にとびきり強いビンガを出しながら彼に言った。
「何もなかったな」
「ああ、とりあえずはな」
二人で話すのだった。
「何もなかったな」
「そうだったな、ただな」
「ただ、だよな」
「三ヶ月か」
「こっちは四ヶ月だよ」
ゴンガーザは苦い顔でだ、ペドロに言った。
「全く、お陰で今年の祭りはな」
「折角バオアーナドレス買ってやったのにな」
「着れないな」
「ああ、あと二ヶ月か」
その祭りまでだ、二月でまた一年なのだ。
「その時お互い娘の腹はもっと大きくなっていてな」
「バイアーナドレスなんか着られないな」
「あの服腹を帯で締めるからな」
「だから腹が大きいと着られないぜ」
「そうなんだよな」
「ったくよ、祭りの時に何もないと思ったら」
「その後でかよ」
飲み、そしてその飲む相手をしつつ話すのだった。
「腹が大きくなってな」
「結婚だな」
「その順序は逆にしろよ」
「結婚してからな」
腹が大きくなれというのだ。
「そうしてからにすりゃいいのに」
「格好が悪いな」
「そうだな、本当にな」
「来年か?またバイアーナドレス着るのは」
「赤ん坊抱えたうえで亭主と出るんだな」
二人にとっては義理の息子になった彼等とだ。
「そうなるな」
「だよな、まあそれはそれでいいか」
「孫を抱いてあの服を着ている娘を観るのもな」
「それも一興か」
「そうかもな」
二人でこんな話をする、そして。
ペドロは笑ってだ、ゴンガーザにこんなことも言った。
「お互い孫の顔見るのは楽しみにしていようぜ」
「それでまた楽しく飲もうぜ」
「その時はまたうちに来いよ」
「週一回は来てるだろ、御前さんも俺の店にそれ位で来てるけれどな」
「まあそれはそれでな」
「一緒にな」
飲もうと話すのだった、その時は祝いで。そして今度はゴンガーザが言った。
「で、孫が女の子ならな」
「その時はまたな」
「あのドレスを買ったやろうな」
「是非な」
こう笑顔で話してだ、実際に。
二人はそれぞれの孫娘にもバイアーナドレスを買うことになると笑って言うのだった。サルバド
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