第二百二十二話
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第二百二十二話 二人で
華奈子はにこりと笑ってだ、美奈子に言った。
「錬金術の道具って一人で使うとね」
「危ないわね」
「そう、先生よくお話してるけれど」
今田先生も今日子先生もだ、どちらの先生もというのだ。
「魔法は安全に」
「どんな魔法でも」
美奈子は華奈子のその言葉に応えた。
「しなくてはいけない」
「魔法で怪我は絶対にしたらいけないってね」
「一人で実験をするよりは」
「二人でした方が安全よね」
「ええ」
美奈子は華奈子のその言葉にはその通りだと返した、このことは魔法だけでなく他のことでも同じである。
「お互いに注意出来るし負担も減るから」
「だからね」
「二人で作るのね」
「そうしよう、ビー玉ね」
錬金術でというのだ。
「これでどうかしら」
「わかったわ、それじゃあ」
美奈子は微笑んで華奈子の提案に頷いた。
「そうしましょう」
「そういうことでね」
「お家でするのよね」
錬金術によるビー玉作りをというのだ。
「やっぱり」
「うん、道具もあるしね」
魔女だから当然だ、錬金術の道具だけでなく薬を調合する道具も揃っている。こちらも魔女の必須道具だからだ。
「そうしよう」
「じゃあ今から道具を用意して」
「作りだすの?」
「いえ、今日は道具を用意したらね」
それでというのだ。
「もう晩御飯だから」
「じゃあ晩御飯食べてから作るの?」
「それからは予習よ、ビー玉作りの為の」
本を読んでのそれだというのだ。
「そちらをしましょう」
「まずは予習をして」
「作り方を前以て頭の中に入れて」
それからはじめようというのだ、慎重な美奈子らしい提案だった。
「これでどうかしら」
「そうね、それじゃあね」
華奈子もその提案に頷いた。
「そうしましょう、今日は」
「作るのは明日からよ」
「ええ、二人でね」
美奈子は最後は微笑んだ、そうして二人でまずは道具を揃えてだった。晩御飯の後でしっかりと予習をして備えたのだった。
第二百二十二話 完
2015・3・22
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