第三話
〜epilogue〜
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た。
「そうだな。」
そう短く答えると、二人は外へと出る角谷と安原を木陰から見た。きっとこの二人は、また店へ音楽を聴きに来るはずだ。近い将来、今度は互いに愛する人を連れて…。
「さってと…今日は休みだし、どっかに行くか。」
「そうだね…そろそろ昼だし、この前見付けたイタリアンレストランにでも行こう。」
鈴野夜がそう答えると、メフィストにニッと笑みを見せて「よっしゃ!」と言った。
まるで親友だ。
二人は契約によって互いを縛った。だが、それは長い歳月と共に友愛という形になったのかも知れない。それは大崎や小野田、そして釘宮にも言えるかも知れない。
「皆、幸せになるよう…。」
快晴のどこまでも続く青空に、鈴野夜はそっと囁いた。
「何?」
メフィストは何か言われたかと思ってひょいと振り返るが、その動作がどこか滑稽で、鈴野夜は少し笑いながら「何でもないよ。」と返した。
「ただ、良い天気だなって…ね。」
そして二人は他愛ない話をしながら、どこまでも続く青空の下を歩いて行ったのだった。
第三話 完
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