暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と二本尻尾の猫
第四幕その十一

[8]前話 [2]次話
「進めていきたいから」
「だからですね」
「うん、こうしてね」
 それこそというのです。
「やっていこう」
「わかりました」
「そういうことでね」
 先生は皆に微笑んで言いました、そうしたお話をしている中で。
 ふとでした、王子がこんなことを言いました。
「先生、ちょっといいかな」
「どうしたのかな」
「うん、サラさんだけれどね」
 先生の妹さんのあの人のことを言うのでした。
「あの人最近どうなの?」
「うん、また日本に来るらしいよ」
「そうなんだ」
「ここのところ来ていなかったけれどね」
 先生達の祖国であるイギリスにいたのです。
「仕事の関係でね」
「また来日するんだね」
「そうなんだよ」
「そうなんだ、あの人も時々来るよね」
「ビジネスの相手が日本の企業だからね」
 八条グループのうちの一つです、先生がいる八条大学を経営しているグループでもあります。
「それでだよ」
「そうそう、それでだよね」
「よく日本にも来るんだ」
「時々にしてもね」
「そして来日するとね」 
 その度になのです。
「絶対にこのお家に来てくれるからね」
「そうだよね」
「それでお茶を飲むけれど」
「サラさんも最近言うよね」
 オウジはそのサラさんのこともお話しました。
「紅茶は日本のものの方が美味しいって」
「そう言ってるね、あの娘も」
「何でかな」
 王子は先生もそう言っているサラの言葉に首を傾げさせました。
「紅茶はイギリスが本場なのに」
「それがだね」
「うん、何で日本のものの方が美味しいのかな」
「うん、日本の企業の製茶技術がよくて」
 先生はその理由をまずこのことから挙げます。
「お水だね」
「あっ、お水ね」
「そう、お水がいいから」
 だからだというのです。
「その分美味しいんだ」
「お茶はやっぱりお水だからね」
「お水が悪いとね」
「どれだけ葉がよくても」
「味はよくないよ」
 そうなってしまうというのです。
「このことは仕方ないよ」
「お水はね」
「イギリスはね」
「日本のものよりもね」
 比べるとどうしてもなのです。
「悪いから」
「それでだね」
「お水の差が大きいね」
 先生は日本とイギリスのそれぞれの紅茶の味が違う理由について述べました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ