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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第四幕その十

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 チープサイドの家族とトートー、それにポリネシアでした。その鳥達がです。
 皆で一緒にでした、お空に飛んでです。
 そしてです、お店の二階のところを暫く飛び回ってから言いました。
「うん、お部屋はね」
「落ち着いてるわ」
「奇麗だったよ」
 清潔だったというのです。
「あの娘のお部屋があったけれど」
「そこはね」
「奇麗だったし」
「別にね」
「悪いことはなかったわ」
「何もね」
「そうなんだ」
 先生はチープサイド達からお話を聞いて述べました。
「清潔でもあるんだね」
「それでね、お部屋にあるものも」
「おかしなものがないっていうか」
「大人しいのばかりで」
「デザイン的にもね」
「変なのもなかったよ」
「服にしても」
 鳥達はこうしたこともお話してくれました。
 とにかくです、お部屋にある女の子のものはです。
 何もありませんでした、そのうえで。
 皆でこう言ってでした、結論も言いました。
「お部屋を見る限りはね」
「いい娘よ」
「お部屋にも人間性出るから」
「趣味とかもね」
「そうそう、匂いがしないんだよ」
「うん、悪い匂いはね」
 ジップとダブダブもお鼻をくんくんとさせて言います。
「別にね」
「何もないよ」
「やっぱりあの娘はね」
「悪い娘じゃないよ」
「むしろいい娘だよ」
「かなりね」
「成程ね、悪い娘じゃない」
 このことをです、先生はあらためてわかりました。こうした時にわかるのがやっぱり動物の皆があってのことです。
 そしてです、こうも言いました。
「後はね」
「あの娘が具体的にどんな娘か」
「その性格をね」
「確かめることだね」
「そうしよう、じゃあね」
 こうお話してでした、皆で。
 また一旦お家に戻ってでした、この日はです。
 皆で休みました、しかし。
 ふとです、王子が先生に言うのでした。
「恋愛のことはわかりませんけれど」
「うん、何かな」
「先生は今回も慎重ですね」
 言うのはこのことでした。
「やっぱり」
「慎重かな」
「はい、何かと」
「ううん、ことはね」
 こうした慣れていないことでもだというのです。
「一歩一歩ね」
「確実にですね」
「進めていってね」
 そうしてというのです。
「確実にしていかないとね」
「失敗するからですね」
「そう、為していって」
 そしてというのです。
「成功させないと駄目だから」
「それで、ですね」
「こつこつとね」
 例えその足取りが遅くてもです。
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