空白期 中学編 19 「体育祭での一幕」
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いだろう。
多分ショウは……お母さんのほうに似たんでしょうね。目元とか似ているし……でも線の細さとかはお父さん譲りなのかしら。ということはそれぞれに似た部分が……って、あたしはいったい何を考えているんだか。
「けど……お前達と出会ってからやりたいことが出来た。進みたい道がはっきりしたからさ」
「何言ってんのよ、メインはあの子達3人でしょうが。あたしやすずかはあんたに大した影響与えてないと思うけど」
「そうでもないさ、お前やすずかからだって学ぶことはあったし。例えば……待つことができるって強さとか」
今言われた強さについては見当があった。
あたしやすずかには、なのは達と違って魔法という力がない。一般的に他言無用のことも今では理解している。でも昔は抱え込んで何も話してくれなかったあの子に怒鳴ってしまったことがある。
悩んでたり、辛かったりしても何も話してくれないのが嫌だった。それ以上に力になれない自分のことが嫌だった。
けどあたしは、待つことを選んだ。
待つのは本当に辛い。あの子が一度大怪我をしてからはもしかしたら……、なんてことを考えてしまうことも多くなった。
でもあの子は……なのははやっぱり魔法の道を選んだ。他人から言われたわけではなく、自分で選んだという強い意志が分かる目をしていた。
正直に言えば危ないことはしてほしくない。
でもこれを言うのはあたしのエゴだ。あの子が……あの子達が本気で進もうとしている道があるのなら、それを応援してあげるのが友達のはず。
あの子達だってあたし達に心配を掛けるのは分かってる。それでもあの道を選んだ。だったら友達のあたしは全力で応援するしかないじゃない。
「どうだか。……あんたはあたし達側よりはあっち側だと思うけど?」
「大きな括りではだろ? 感覚としてはアリサ達に近いさ」
「あたし達はあんたみたいにシュテルとイチャついたりしてないんだけど?」
いじわるな問いかけだったと自分でも分かっていただけに、ショウは露骨に嫌そうな顔をした。会った頃は感情が乏しかっただけに、こいつもずいぶんと明るくなったものだ。あまり笑ったりしているところは見たことがないけど。
「俺としてはイチャついていないし、あっちでのあいつはそれなりに真面目だ」
「へぇー……じゃあ今度シュテルに会ったらそう言っとくわ」
「あのさ、俺お前に何かしたか?」
「別にあんたは何もしてないわよ。あんたは……ね」
「……あいつの分の八つ当たりかよ。理不尽な」
少しいじけた顔をするショウは、ほんのちょっぴりだけど可愛く思えた。まあ口にしたりはしなかったけど。
「さてと……もうそろそろあたしの出番ね」
「ん、あぁこれが終わったら200メートル走か。1位目指して頑張れよ」
「当然、
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