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転生赤龍帝のマフィアな生活
番外編:パラレルワールドに行きます 〜その四〜
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を噴き出して倒れているこの世界の俺の方に目を向ける。


「なんだ!? 急に先輩達が『姉御に蹴られ隊』とか言い始めたぞ! ドライグ、一体全体どうなってるんだよ!?」

『もう……全てお終いだ。この世界は奴らに蹂躙され…る……』

「……ドライグ? ドライグ! 目を醒ませドライグゥゥゥゥッ!」


ああ……既にあいつの精神世界もカオスな状況になってやがる。というか、お前らはこの世界の俺に執着しろよ。なんで、俺の方に執着してきやがんだよ、糞がっ! それとだ、赤トカゲの奴何勝手に戦線離脱してやがんだ。てめえもこの苦境に対する生贄になりやがれ。カストカゲの奴がこれでもかとばかりに舌打ちする音がウザくて仕方がねえんだ。そんなにこれ以上の苦しみを味あわせられなかったのが悔しいのかよ。


『相棒、エルシャが実体化するために何やら儀式を行い始めたぞ』

「なん……だと?」


そして、俺の中から声が聞こえてくる。いや、俺の中だけでじゃねえ。赤トカゲの方からも聞こえてくる。

神はおっしゃった。その者らは痛みにより快楽を見出し、罵倒も、蔑みも、暴力も、あらゆる加虐を持ってしても滅ぼす事は出来ない。故に汝は問うた、我らは何者か? 愚問なり、無知蒙昧、知らぬならば答えよう。我らは永劫、貴公らの下僕だと―――


『顕現! 変態教祖エルシャ(マゾヒスト・グール・ディ・エルシャ)!』


強烈な光が辺りを包み込むと同時に一人の女が姿を現す。整った顔立ちに豊かな女性の象徴。流れるような綺麗な髪の毛。これだけなら間違いなく美人だと言えるであろうがそいつの内面は美人とは到底言えないものだ。それは―――


「ご主人様、私の完全なる復活のお祝いにどうかこの棘の鞭で私を思う存分に痛めつけてください」


ドMだという事だ。

……もうお終いだ。“イリナ”と“焼き鳥女”以外には決して知られることのなかった俺の精神世界にいる歴代赤龍帝(マゾヒスト・ヴァーサーカーズ)の存在がバレちまう。しかも、エルシャの奴さっき完全復活って言いやがったよな。そうなってくると考えられるのは変態エネルギーとかいう謎のエネルギーをエルシャが一手に受けてエルシャだけが完全なる肉体を得て復活してしまったというわけだ。……もうダメだ、お終いだ。


「ご主人様、早速ですが私を叩いて喘がせながら『豚が人間の言葉発するんじゃねえ、人間の方が赤面すんだろうが、豚は豚らしく啼きな』と罵倒してくださると私が満足します」

「誰がそんなことをするかってんだよ!」

「出来れば、ボンテージを着用してくださると嬉しいです」

「ダメだ。これ以上は俺がもたねえ」


少しの会話だけで俺の胃はガリガリと音を立てながら削られていく。俺は軽く涙目になりな
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