暁 〜小説投稿サイト〜
秋葉原総合警備
都外のアニメフェス No.5
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「はぁ、はぁ…ここね!」
 上部に緑の非常口のライトの付いた扉を発見。地面ではないが、外の通路に出た。非難してざわざわと不安な表情の皆が見下ろせる。陽一が呼んだ車はまだ来ていないか。休まずに鉄製の非常階段を駆け下りていく。
 こちらも、かなりの勢い。中年の集まりとは言えども、警備は本職。それなりの強さはあるはずだが。
「風間さん…バケモンだ…。」
 負傷して下がっていた秀人。足を引っ張ってしまったかと思うほど、陽一は大人数に張り合っていた。
「おらおら、どうした!こっちも仕事なんだよ!」
 また一人、腹に蹴りを喰らい倒れる。警備員軍団も怯んでしまう。
「秀人!美咲に追いついて、お前も事務所まで逃げろ。」
「風間さんは、どうするんですか!」
「こいつら黙らせておけば、あとは主犯だけだろ。俺が片付ける!」
 ズキズキと痛む胴体を立ち上がらせ、速い歩きのペースでその場を去って行った。秀人を捕まえようと陽一の横を無理矢理通ろうとする者が飛び出したが、ここは陽一に潰された。


 陽一に阻まれ、なかなか進まない計画に苛立つ男。パソコンを強めに閉じ、その場をあとにする。内ポケットに凶器を忍ばせ。
「千夏…声だけじゃ、事務所への弁償にならねぇな。…みっちり払って貰うぞ。」
 今や指揮系統もない。千夏を捕らえればそれでいい。犯罪だろうが関係ない。今は千夏に近づく欲しかなかった。


 会場敷地を無事に抜け、街の中へと逃げていく。依頼人の支社のビルに車を留めたと連絡が入った。少し千夏にも負担をかけるが、スピードをあげて美咲は走りつづけた。
(陽一、本当に大丈夫なのかな…。)
 とにかく、振り向く暇もない。
 陽一も移動を始めた。息がかなり荒くなったが、警備員達を全員打ちのめした。美咲や秀人が逃げて行った方向とは逆、もう一度フェスの会場に戻ることにした。主犯を捕まえるつもりだ。確認の為に、もう一度電話をかけた。
「もしもし、車は出したのか。千夏さんは確保したのか。」
『車は既に待機させております。こちらには来ておりません。』
 美咲ならなんとかやってくれるだろうと信用しているが、恐らく手が塞がっていると予想する。さっさと片付けてしまいたい。メインの会場まで戻ってきた。外の騒ぎがうるさいだけで、中は静かだった。
 一人の気配を感じ振り向く。
「さっさと出ていけ。打ちのめされてぇか。」
「近藤千夏はどこ行った。」
 主犯だと予想して、質問には答えない。警戒しながら男に少しずつ近づいていく。
「どこ行ったか聞いているんだ。答えろ。」
「警察行きだな。後でゆっくり話してやるよ。」
「そんなことは分かってるよ。」
「…ウソだろ?!うおっ!」
 警戒よりも上をいく行動だった。ポケットから取り出したのは拳銃。容赦無く発砲してき
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