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英雄は誰がために立つ
Life2 ケルベロス
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無く、自分の席に着いた。
 そこに、何時もの親友2人が近づいてきた。

 「オイオイ、イッセー?如何したんだよその格好?」
 「何かの洒落か?それより見ろよ!お前が前から欲しがっていたエ〇本、手に入れたんだぜ!」

 元浜が一誠に向けて嬉々として見せつけて来る。
 しかし、一誠の親友たる2人にとっては予想外の行動に驚く。

 「やめて下さい、元浜君!松田君も一緒になってないで、勉強をしなくていいんですか?」

 一誠にとってはエ〇本とは大好物――――と言うのが親友2人の共通の認識だったにも拘らず、それを押しのけたのだ。相当な驚きだったようだ。
 そんな光景を、桐生が加わったゼノヴィアとアーシアの3人も見ていた。

 「あ、あれが、部長さん達が言っていた結果ですか?」
 「心配する事は無いぞ?アーシア。士郎さんの話では、テスト終了後から遅くとも1週間位で元のイッセーに戻るそうだ・・・・・・多分」
 「た、多分って如何いう事ですか!?」
 「ちょっと?2人だけで判る会話していないで、如何いう事か説明してよ?」
 「ああ、実は――――」

 桐生の要望に応えて説明しだすゼノヴィア。
 彼女の声は、特に大きすぎるワケでは無いが、クラス内によく響いたようで何名かが動揺して席から立ち上がったり尻もちを付いている生徒まで居た。

 「ひょ、兵藤はあれを体験したのか!!?」
 「そ、そんな!!?」
 「あわわわわわ!!」
 「過ちは・・・繰り返されると言うの!?」

 教室内に居た士郎直々の拷問――――虐待――――教えを受けた生徒達(被害者たち)の悲鳴にも似た言葉はやがてクラス内だけに留まらず、学校中に伝播して被害者たちは戦慄してショックを受けて点数が下がった者が多く出た――――事とは逆に、点数が大幅に上がったと言う。
 しかし、中には士郎の教えを忘れていた者もそれなりに居たため、今回の事で思い出してしまい、士郎の監視など無いにも拘らず勝手に怯えていたと言う。

 因みに一誠は全科目、平均点以上の高得点を取り一週間後に元の人格に戻った。
 その時、兵藤夫婦を含めてリアス達は歓喜したと言うが、本人はテスト前後の記憶すら曖昧だったようで、戸惑っていたらしい。
 しかし、戻ってから拒絶反応でも起きていたのか、士郎に会うたびに終始怯えていたそうな。
 士郎曰く――――。

 『本人からの希望で優しくして欲しいとの事だったから、優しくじっくりとギリギリまで時間を使って試験範囲内を詰め込んだんだ。本来なら、脳細胞が死滅するか否かのギリギリのラインを見極めて突っ込む処だったんだから感謝されこそすれ、恨まれる覚え1ミリたりとも無い!』

 ――――だそうだ。

 如何やら、夜中などに時折聞こえていた悲鳴は、詰
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