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英雄は誰がために立つ
Life2 ケルベロス
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れと言う強迫観念の方へと天秤が傾いたからに他ならない。
 知らぬは本人ばかりとはよく言ったものだ。

 「解った。一誠は今日からテスト終了まで、俺が責任をもって教えよう」
 「し、士郎、その事なんだけれど、貴方のその勉強の指導法を教えてくれない?そうすれば家で私たちが一誠に指導できるから・・・」
 「それでもし赤点になっても、俺の指導法が悪かったから言い訳が立ち、催眠術などで無理矢理赤点を無かった事で許してもらおうと言う算段か?」
 『!?』

 士郎の言葉に企みをばらされたリアスと朱乃が驚くと同時に、ある1人を除いてそれ以外も別の意味で驚く。

 「お前たちの考えなんてお見通しだ。ゼノヴィアから、お前たちの勉強風景も聞いていたからな。だがそんなものは通用しない、既にお前たちの企んでいそうなことはグレイフィアさんに伝達済みだ」
 「そ、そんな!?」
 「ちょっとリアス!」
 「あっ!」
 「やっぱりか・・・」

 士郎はリアスと朱乃が来た時からの雰囲気で、何かを企んでいることに気付いていた。
 そこで鎌をかけてみればご覧のありさまだった。

 「ひっ、引っ掻けたのね!?」
 「黙っているよりマシだ。後、言質は取ったな椿姫?」
 「はい、これを実行した場合、会長には勿論の事、グレイフィア様にも伝えておきます」

 この言葉に、リアスと朱乃は頭を垂れる(さま)を見せた。
 それを見下ろすように立ち上がる士郎。
 そんな士郎に気付いたのか、親の仇を見る如く睨見上げるリアス。

 「そんな目で見られる筋合いはないぞ?リアス」
 「・・・・・・・・・っ」
 「そもそもリアス、お前はお嬢様の様に何もできないと見られるのも、イコール我儘娘と思われるのも嫌っていた筈だな?」
 「そ、それが何?」
 「だが今の企みは何だ?お前が嫌っていた我儘お嬢様のそれじゃないか」
 「っ!」

 改めて断罪されたリアスは今度こそしょげる。
 それを庇うように一誠が遮る。

 「やめて下さい、士郎さん!俺が悪いんです、だから部長と朱乃さんを責めないで下さい!」
 「イッセー・・・」
 「イッセー君・・・」
 「俺は事実を言ったまでだ。だが、そうまで言うなら、俺の下でちゃんと勉強するんだな?」
 「当たり前です!それで御2人が責められなくなるなら・・・!」
 「だ、駄目よ!イッセー!!」

 一誠の言葉に、大げさすぎる程に一誠を制止しようとするリアス。

 「大げさすぎですよ?部長。なにも喰われる訳じゃ無しに・・・」
 「それがそうでもないのよ・・・」
 『え!?』

 リアスの言葉に反応する一誠・・・・・・だけでは無く、ゼノヴィアも何故か反応した。
 恐らく士郎に喰われると言う部分に反応
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